<左>Z-TX <右>PRO-S
今日は、このゴルフクラブを比較試打しました。
試打クラブは コブラ S9-1 PRO-S と ダンロップ スリクソン Z-TX です。
<上>PRO-S <右>Z-TX
<右>PRO-Sのスペック
シャフトはフジクラ ランバックス 6C09です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45インチ、シャフトフレックスはS、トルクは3.0、シャフト重量は65g、バランスはD3、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は321gです。
<左>Z-TXのスペック
シャフトは SV-3020J T-65 カーボンシャフト です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45.25インチ、シャフトフレックスはS、シャフト重量は65g、トルクは3.1、バランスはD2、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は315gです。
<左>Z-TX <右>PRO-S
今年の『シャローヘッドドライバー』で、かなり印象深いドライバーを比較してみることにしました。
片や、『スリクソン』のニューモデル、片や『コブラ』の実力派ドライバーといった感じです。
どちらも違うタイプのドライバーだという印象があります。
Z-TXには『易しさ』
PRO-Sには『しっかりさ』
を感じます。
<左>Z-TX <右>PRO-S
長さを比較しても、やはり結構違う感じがしました。
コブラ・・・・・・45インチ
スリクソン・・・45.25インチ
ということですが、その数値以上に長さの違いは顕著だと思いました。
<左>Z-TX <右>PRO-S
素振りをしても、かなり違った印象を受けました。
『柔らかさ』と『しなやかさ』を感じる『Z-TX』と、『しっかり感』を感じる『PRO-S』です。
私は『PRO-S』の方が、安心して振れる感じがしました。
『Z-TX』の方も、決して不安な感じの振り心地ではないのですが、ややヘッドが暴れてしまう感じかな・・・・?と思いました。
PRO-S
Z-TX
ボールを前にして構えてみても、どちらも少し似た感じもしましたが、どちらかというと私は『PRO-S』の方が構えやすい感じがしました。
どちらも曲がらなそうな印象を受けますし、構えていてもいいイメージが湧いてきました。
『フック』『スライス』と、どちらでもいけそうな感じの『PRO-S』に対して、『ドロー専門』のイメージがしやすいのは『Z-TX』だと思いました。
試打を開始しました。
<左>Z-TX <右>PRO-S
『球のあがりやすさ』という点では、どちらもいい感じですが、『T?ZX』の方が、よりあがりやすい感じがしました。
というか、やや上がりすぎかな?と思いました。
どちらも『シャローヘッドドライバー』のあがりやすさを感じますし、程良く球を浮かせてくれます。
自然に上がってくれるので、何の細工も要りません。
目の前のボールにフェースを乗っけていくだけ・・・・。といった感じで楽にあがっていく感じがしました。
<左>Z-TX <右>PRO-S
『安定性』という点では、私は『PRO-S』の方が、いい感じだと思いました。
『Z-TX』の方も、いい感じではあるのですが、『PRO-S』に比べ、ややブレる感じがしました。
タイミングも『PRO-S』の方が自然に合いやすい感じがしました。
『Z-TX』も単体で試打した時は結構いい感じでしたが、こうして他のクラブと比較してみると、よりその性能が細かく分析できるような気がしました。
どちらもコースで使えるレベルの高いドライバーですが、私の感じでは、より『誤差が少ない』のは『PRO-S』だと思いました。
コブラのシャフトが『S』なのだとしたら、『Z-TX』のシャフトは『SR』くらいかな・・・・。と思いました。
私的には、『コブラ』の方が、かなり『スプレーの範囲』を狭めていける感じがしました。
<左>Z-TX <右>PRO-S
『打感』は、どちらも素晴らしく互角だと思いました。
微妙な違いはあるものの、どちらに優劣がつくというものでもないような気がしました。
打っていて、どちらもすごく心地良い感じがします。
さすがは、『コブラ』と『ダンロップ』のクラブだ・・・・。と思いました。
『音』という点でも、どちらもすごくいい感じで、全く不満がありません。
打っていて、気持ちが楽になってきます。
この『音』という点でも、優劣がつけられませんでした。
<左>Z-TX <右>PRO-S
『操作性』という点では、やや『PRO-S』の方が、私は扱いやすい感じがしました。
これはシャフトが『PRO-S』の方がしっかりしているからなのかは解りませんが、タイミングが合いやすく、『復元性』の高いスイングがしやすい感じがしました。
こうして比べてみると、やはり日米のドライバーのシャフトフレックスの違いを感じずにはいられませんでした。
この『コブラ S9-1 PRO-S』も『日本仕様』だとは思うのですが、『Z-TX』のシャフトよりはしっかりしている印象を受けます。
私にはこちらの方が『操作しやすいシャフト』のように感じられました。
『Z-TX』の方も、なかなかいい感じではあったのですが、やはり『ソフト』な感じがして、これが良くも悪くも感じられてしまいました。
どちらも『フック』『スライス』を打ち分けるのが難しいドライバーではないと思いましたが、『コブラ』の方が私は易しく感じられました。
『球のつかまり』が強い感じがする『Z-TX』に比べ、『PRO-S』はつかまり過ぎず、まさにどちらでもいける感じの『オールラウンドプレーヤー』的な感じがしました。
曲がり幅が小さく押さえていけるので、安心して『ブッ叩く』ことができました。
<左>Z-TX <右>PRO-S
『飛距離性能』という点でも、私は『コブラ』の方が距離を自然と稼ぎやすい感じがしました。
やはり『Z-TX』は、私にとっては『やや上がりすぎ』な感じがしました。
もっと低く抑えていく技術を磨いていかなければ、こういったドライバーでは苦戦してしまう感じがしました。
どちらもかなりのハイレベルなドライバーですが、より
『ヒッタータイプ』には『PRO-S』
『スインガータイプ』には『Z-TX』
といった図式が出来上がっているのかもしれない・・・・・。と思いました。
今日、この2本のドライバーを試打してみて、改めて今年のコブラは『豊作』だと思いました。
対する『スリクソン』も、やはり『老舗』の実力をいかんなく発揮しているように感じられます。
ただ、この『Z-TX』は以前も書きましたが、ややこれまでのスリクソンとは違ったイメージを持ってしまうことを否めません。
今は、こういったドライバーが求められているのかもしれませんが、『スリクソンファン』の私としては、こういった性能のドライバーは『ゼクシオ』で見たかったなあ・・・・。というのが正直が感想です。
勿論、スペックも色々あるので、それを選びさえすれば、また違った印象を持つのだろうとは思うのですが、これからはこうったタイプのドライバーが増えていってしまうのでしょうか?
昨年は『ZR-30』『ZR-800』という素晴らしい2本のドライバーに出会うことができ、私はかなり嬉しく感じていたのですが、今年はもうこれでスリクソンは終わりなのでしょうか?
だとしたら、少し寂しい気がします。
クラブも毎年新製品が発売され、我々ゴルファーを喜ばせてくれていますが、必ずしも新しくなればなるほど、良くなっていく・・・・。というものでもないと思います。
もう、クラブ開発も『頭打ち状態』なのでしょうか?
私はこの『Z-TX』と、昨年のモデル『ZR-800』をつい先日比較してみたのですが、『ZR-800』の方が、私にはいい感じが残りました。
この『Z-TX』もデザイン的にもすごくカッコ良く、見た目以上に打ちやすいドライバーなので、かなり多くのファンを得られるような気がします。
『SRIXON』は、決して『プロ・上級者』限定ブランドではないのだと思います。
私は『SRIXON』誕生時から、全てといっていいほど色々なクラブを見てきましたが、この『Z-TX』から、少しイメージが変わったような気がします。
もし、これからもこういった路線を歩んでいくのだとしたら、ちょうど『境界線』は『ZR-800』と、この『Z-TX』の間だと思いました。
私は『スリクソン』のクラブが大好きなので、またこれからも、出来ればなるべく早く『SRIXON』のニュードライバーに出会いたいです。
この『Z-TX』も好きですが、私は次回作にも大いに期待したいです。