今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは ダンロップ スリクソン Z945 アイアン の7番 です。
シャフトは ダイナミックゴールドD.S.T. です。
ロフトは33度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、シャフト重量は112g、トルクは2.1、バランスはD2、キックポイントは中手元調子 です。
スリクソンの新しいマッスルバックです。
前のモデルにもマッスルバックがラインアップされていましたが、今回のニューモデルもそのようになっているので、とても嬉しく思います。
球を打つ前に、まずはクラブの美しさを目で楽しみたいと思っている私は、マッスルバックにはいつも惹かれています。
今はいろいろな形状や大きさのアイアンがあって、機能性もアップしていますが、マッスルバックがやはり『原型』といえるような気がします。
すごくシンプルでシャープなアイアンです。
美しいな・・・。と、色々な角度から見つめていました。
思わず笑みがこぼれてきます。
バックフェースがミラー仕上げになっていますが、ここがサテン仕上げになっていたら、もっとシブさが増すだろうな・・・。と思いました。
ミラー仕上げもいいですが、私は艶消しタイプのほうが好きなので、少しだけ気になりました。
不満というほどではないですが、できることなら変えたいな・・・。と思いました。
ミズノなど一部のメーカーでは、ネームを入れたりするだけでなく、仕上げの方法なども細かく指定できるようですが、スリクソンはどうなのでしょうか?
この角度から見ても美しいですし、フィーリングがいいのが伝わってきます。
肉厚になっていて欲しいところと、そうでないところのメリハリがあるので、好感がもてます。
何といいますか、すごく『ピュア』なアイアンだな・・・。と思いました。
『雑味』がありません。
ソール幅は狭いほうですが、マッスルバックということで考えてみれば、普通といったところでしょうか?
今はアスリートモデルと呼ばれるアイアンでも、結構ワイドな物も増えてきましたが、このアイアンはそれほど広くありません。
昔ながらのマッスルバックのソール幅といった感じがします。
私は広すぎるソールは難しく感じることがあるので、これくらいで抑えられていると親しみやすさをもつことができます。
上からとらえるイメージも出しやすいです。
ソール幅よりも目を引いたのが、この『リーディングエッジの削り』です。
この部分は、これまで試打してきた『Z545』や『Z745』と共通するところです。
抜けが良さそうです。
この大きな削りは、前のモデルの『925』には見られなかったところです。
925はもっとソール自体が丸みを帯びていたような印象があります。
ネックの長さもしっかりとあります。
いわゆる『首長美人』です。
ショートネックのアイアンには無い、独特な雰囲気があります。
フェース面には細かなミーリングがありました。
ここの部分も、これまでのモデル(545・745)と共通するところだと思います。
練習場だと、このミーリングの効果をつかみづらいので、コースで試してみたいな・・・。と思いました。
これまでも何度も書いてきましたが、フライヤーを軽減してくれると、すごく助かります。
この美しい顔に、見とれてしまいました。
何とも言えない柔和な顔をしています。
小顔タイプのアイアンですが、それほど『小顔小顔』しているわけでもなく、どこか『易しさ』を感じさせます。
あまりにも美しいので、球を打つのを少し遅らせて、しばらく見ていよう・・・。と思い、見つめていました。
すごくいい目の保養ができました。
穏やかな気分になりました。
前のモデルよりも、トップラインが少しだけ厚くなっているのかな?と思いました。
見比べてみないと詳しいことは解りませんが、少しだけ厚くなっているように感じました。
トップラインが厚すぎたり、丸みが強調されすぎたりしていると、あまりいい印象がもてないのですが、これくらいであれば、何の不満もありません。
マイナス的要素がありません。
むしろ、『やる気スイッチ』が入りました。
素振りをしてみても、いい感じです。
装着されている『ダイナミックゴールドD.S.T.』というシャフトは、スリクソンのアイアン専用モデルのようですが、なかなかいい感じです。
元々のダイナミックゴールドよりは少し軽めなのだと聞いたのですが、頼りなさのようなものは感じません。
しっかりと振っていくことができましたし、タイミングも取りやすいと思いました。
ボールを前に構えてみても、すごくいいです。
この最高レベルの構えやすさに、心がトキメキました。
これだけ構えやすいと、何だか大地からパワーをもらえるような気がします。
自分のもつ力以上のショットが打てそうです。
目に見えない『プラスアルファ』があるように感じることができます。
頭の中がすごくクリアになったような気がします。
いいイメージの出るスピードが、普通のアイアンの何倍もの速さに感じられました。
試打を開始しました。
この何ともいえない打感に、一球目から魅了されてしまいました。
まさに『吸い付くような打感』といったところでしょうか?
ヘッドの芯とボールの芯が上手くコンタクトしてくれたように感じます。
まるでお互いが引きつけ合っているようです。
『球のくっつき感』もすごくいいので、フォローで押し運んでける感覚をもつことができました。
『薄めのアイアン』では、なかなか出会えない感覚です。
肉厚系のアイアンだけがもつ性能といったところでしょうか?
『球のあがりやすさ』も、イメージした通りでした。
最新モデルではあっても、このように変わって欲しくないところはそのままなのがいいです。
『ナチュラルな高さ』といったらいいでしょうか?
『スタンディングロフト』で高機能なタイプのアイアンのあがりやすさとは、また違うあがりやすさです。
フェース面がボールにしっかりと食い付いてくれ、スピンを掛けてくれているようでした。
『安定性』という点では、マッスルバックなので、シビアなのは仕方ないのかもしれません。
スイートエリアも、ある程度絞り込まれているようですし、寛容さはあまりないのかもしれませんが、打点が安定しておられる方にとっては、必要以上にスイートエリアはないほうが距離感なども合いやすいのかもしれません。
『飛距離性能』という点では、秀でているとは思いませんが、これくらいまでが『ノーマル』といえるような気がします。
今の多くのアイアンは飛び性能も凄いので、それらと比べるとあまり期待はできないのかもしれませんが、このようなタイプのアイアンを好まれる方は、『飛びすぎる』アイアンを求めておられないように思います。
『縦の距離感』を大切にしたい方には、頼もしい存在になるのではないでしょうか?
アイアンにも、とにかく『飛び』を求めておられる方はたくさんいらっしゃると思いますが、私はこのアイアンのように『飛びすぎない』というところに魅力を感じます。
これはどちらがいいというものでもなく、あくまでもその人の『好み』によるところが大きいのだと思います。
私の友人はすごくロフトの立ったラージサイズのアイアンで、上手く距離をコントロールしています。
彼のショットを見る度に、彼の対応能力の高さを羨ましく思います。
『操作性』は最高レベルで、すごく楽しめました。
左右どちらも敏感に反応してくれました。
イメージした速さでフェースがターンしてくれるので、安心できます。
面長過ぎるアイアンだと、フェースがターンしきらないときにヒットしてしまうこともあり、難しく感じるのですが、このアイアンは易しく感じます。
かなり扱いやすいタイプのアイアンです。
スリクソンのイメージにピッタリと合う、カッコ良くてフィーリングもいいアイアンでした。
昔はともかく、今のダンロップはそれほどマッスルバックのイメージは強くなかったのですが、前のモデルから引き続き、今回もマッスルバックを発売してくれたのがとても嬉しく思いました。
今は素晴らしいキャビティアイアンもたくさんありますが、やはりマッスルバックにはキャビティにはない惹かれるものがあります。
『イージーさ』というものはあまり無いのかもしれませんが、そこがまた魅力なのだと思いますし、上手く打てたときのフィーリングはたまらないものがあります。
構えやすさも最高レベルでした。
マッスルバックのようなシビアなアイアンで、構えづらいと難易度がもっともっとアップしていきますが、このアイアンはとても構えやすいので、難しく感じることはありませんでした。
マッスルバックは『美顔』が多いですが、なかにはそうでない物もあります。
そういったマッスルバックアイアンにはあまり魅力を感じないですし、難しく感じます。
その点、このアイアンはとても構えやすかったので、いいイメージから外れることなく打っていくことができました。
ボールを操ることの楽しさを教えてくれるアイアンです。
オートマチックタイプではなく、完全にマニュアルタイプです。
自分自身でコントロールしていけるアイアンです。
こちらの意思が伝わりやすいアイアンです。
今はアイアンもドライバーなどと同じく、操作性よりも安定性が多く求められているように思いますし、そのニーズは高いと思います。
なので、このようなマッスルバックが主流にはならないのかもしれません。
聞くところによると、やはりこのアイアンも『数量限定』なのだそうです。
多くのメーカーが、そのようになっています。
しかし、最近はマッスルバックも見直され、男子プロはもちろん、女子プロも使っておられる選手が増えていると聞きました。
いずれまたキャビティに戻るのかもしれませんが、マッスルバックで得られるものは、とても大きいような気がします。
昔のマッスルバックと今のマッスルバックは見ためが似ていても、すごく進化していますし、明らかに敷居も低くなっていると思います。
敬遠されがちなタイプのアイアンだとは思いますが、まずはこの『構えやすさ』や『打感』『操作性の高さ』を体感していただきたいと思いました。
ウッド系よりも、どちらかといえばアイアン・ウェッジ系のクラブが好きな私は、とても楽しく練習することができました。
試打をしている感覚は最初の20球くらいだったような気がします。
後は『実戦モード』で練習していたように思います。
とても楽しくて、一球一球真剣に心を込めてターゲットまで運んでいきました。
予定の球数や時間をあっという間にオーバーしてしまいました。
また何度でも、このアイアンで楽しい時間を過ごしていけたらいいな・・・。と思いながら練習場を後にしました。
明日早速、このアイアンを友人たちに紹介しよう・・・。と思いました。
ダンロップ スリクソン Z945 アイアン
- 2014年9月1日
- ダンロップ
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