ゴルフクラブ試打日記。          

ダンロップ スリクソン Z725 アイアン

ダンロップ スリクソン Z725 アイアン 
今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは ダンロップ スリクソン Z725 アイアン の7番 です。
ダイナミックゴールド D.S.T.

シャフトは ダイナミックゴールド D.S.T. です。
ロフトは32度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS200、シャフト重量は122g、トルクは2.1、バランスはD2、キックポイントは中手元調子、クラブ総重量は438gです。
正面

スリクソンのとてもカッコいいキャビティアイアンです。
先日試打した 925 がマッスルバックだったのに対し、この725はキャビティアイアンになっています。
まだ出会っていないのですが、もうひとつ『525』というのもあるようで、ドライバーと同じく『三兄弟制』になっているようです。
数字が小さくなるにつれ、難易度も下がっているようです。
『ZR-600』とか『ZR-30』『ZR-800』などもありますが、どちらかというとスリクソンは奇数のイメージが強いです。
私は2つに割り切れる偶数よりも、割り切れない奇数に何故か魅力を感じてしまいます。
側面

とても美しいアイアンですが、こうして見ても、それほど目新しい感じはしません。
形状に微妙な変化は見られても、大筋の形状にはあまり変化は見られません。
スリクソンらしい、カッコ良さとシャープさが感じられるアイアンだと思いました。
DUNLOP SRIXON Z725 IRON フェース高

『フェース高』も、それほど高いようには見えず、Z925と比べると、おそらく少し低くなっているのではないかな?と思いました。
低すぎるアイアンには、あまり美しさを感じませんが、このアイアンは低すぎることなく、程よいバランスが保たれているので、とてもカッコいいと思いました。
カッコ良さを損なうことなく、目に見えない『敷居の低さ』を演出しているのでしょうか?
彫りの深さ

彫りは比較的浅く、ハーフキャビティといっていいように思います。
ヒッティングポイント後方が肉厚になっているのは、前のモデルの NEW Z-TX アイアン とイメージが被ります。
NEW Z-TX アイアンは一昨年前のモデルですが、スリクソンの歴史の中でも『名器』と呼べる素晴らしいアイアンだと思います。
今回のZ725は光沢感が増したように感じます。
私はサテン仕上げのほうが好きですが、Z925も含め、今年のモデルは『ミラー仕上げ』がひとつのテーマとなっているのでしょうか?
ソール幅

ソール幅は、今のキャビティアイアンの中では、明らかに狭いほうだと思います。
こういったところは、925とあまり変わらないような気がします。
今日は925に出会えなかったので、今度機会があれば、見比べてみたいと思います。
ネック長さ

ネックの長さも、しっかりとキープされています。
長すぎず、短すぎず・・・。といった感じで、ごくノーマルな長さだと思います。
アイアンは、あまり低重心過ぎると『アバウトさ』が増してしまうように感じることもあるのですが、これくらいの長さがキープされていれば、ターゲットに対してしっかりと狙いを定めていけそうな感じがします。
ミーリング&LASER MILLED

このアイアンにもZ925同様、ミーリングが施されていました。
波型のミーリングなので、やはりクリーブランドのウェッジを思い出しますし、そのスコアラインの両端には『LASER MILLED』と記されていました。
やはりクリーブランドの技術が組み込まれているのでしょうか?
今は色々なタイプのミーリングを目にするようになりましたが、いったいどれが一番効果があるのでしょうか?
私はそういったところにすごく興味があります。
『激スピン』でありながら、スピンが掛かるときとそうでないときの差が激しいクラブよりも、安定したスピン性能をもっていて欲しいと思っています。
上限と下限の差が大きいクラブよりも、誤差の少ないクラブに魅力を感じます。
クリーブランドの優れたノウハウが、このアイアンにも活かされているのだと思いますし、おそらくこの『波型』のミーリングには高い効果が期待できるのではないでしょうか?
構え感

ボールを前にして構えてみても、予想通り、とてもいい感じでした。
『本格派』といいますか、クセのないオーソドックスな形状です。
ボールを運んでいきたいラインに正対しやすいアイアンです。
ただ、Z925の印象が今でも強く残っているせいか、このアイアンが少しだけ『面長』に見えてしまいました。
違和感を感じるほどの長さではないのですが、少しだけ長いような気がします。
この長さに安心感をもたれる方はとても多いと思いますが、私はできればもう少し小顔なほうが好みです。
『構え感』という点では、私はZ925に魅力を感じました。
『フェースローテーション』は、意識するしないに関わらず、自然と行われるものだと思いますが、あまりフェースローテーションのイメージを持ちたくない方には、少し面長なほうが構えやすく感じられるのかもしれません。
ただ、グースも小さく、トップラインも厚過ぎず、全体的な形が整っているので、すごくいいイメージが出せました。
『今風(いまふう)の男前』のアイアンだな・・・。と思いました。
イメージラインがすごく鮮明に頭に浮かんできました。
ミスショットのイメージは全く浮かんできませんでした。
試打を開始しました。
フェース面

『打感』は軟鉄アイアンらしい、とても心地いい感じでした。
芯を喰った感触はたまりません。
このフィーリングだけで、ボールの行く先を目で追わなくても、だいたい予想できます。
ヘッドアップしないで済みますし、ショットの成功率を高めてくれるアイアンだと思いました。
トゥ側

『球のあがりやすさ』という点では、やはりヒッター向けだと思いますし、誰にでも打ちやすいように敷居を低くしてはいないのかもしれません。
ある程度のヘッドスピードなども要求してくるのかもしれません。
先日試打したZ925は『マッスルバック』というカテゴリーで判断しましたが、このZ725はキャビティなので、今のキャビティのなかでは、結構タフなほうかもしれません。
『アスリートモデル』といっていいアイアンだと思いますが、このアイアンも最近のアイアンらしく『一番手』ロフトが立っているようです。
今はそういったことが大半だと思いますし、それらの多くがかなり低重心になっていたりしてボールを上げやすくなっています。
しかし、このアイアンはそれらのアイアンほど極端には設計されていないようですし、難しく感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、今回試打した『ダイナミックゴールド D.S.T.』以外にも軽量スチールやカーボンシャフトもラインアップされているということなので、そちらを選べばまた選択肢は広がってくるのかもしれません。
バックフェース

『安定性』という点では、こういったキャビティ形状ではありますが、それほど易しさが全面に感じられるタイプではないように思います、
ある程度の正確性も求めてきているように思います。
やはり『ハーフキャビティ』という認識でいいのだと思います。
マッスルバックほどのシビアさはないものの、アイアンにミスヒットに対する寛容性を求めておられる方には、やや敷居の高いアイアンと言わざるを得ないのかもしれません。
かなり好みがはっきりするような気がします。
飛距離性能
 
『飛距離性能』という点では、まずまずだと思います。
今はストロングロフト全盛ですし、それらと比べるとあまり飛ぶほうではないのかもしれません。
しかし、スリクソンに限らず、今ではこういったタイプのアイアンもロフトが立ってきていますし、私の感覚では少し飛ぶ感じがします。
アイアンによっても異なりますが、今はこういった『番手ズラし』が当たり前になってきています。
『6番アイアン』くらいに、このアイアンのことを感じるので、『1番手ずらし』といっていいのだと思いますが、他のアイアンでは『2番手』以上ズレているアイアンも珍しくありません。
キャリーが全く合わなくなってしまいました。
それによって、短い番手でのズレも大きくなってきているように思います。
このアイアンはアスリートモデルではありますが、ユーザーのニーズにしっかりと応えているのだと思います。
アイアンにも『飛び性能』が必要な時代になったのかもしれません。
操作性

『操作性』という点では抜群で、とても感覚が合いやすいと思いました。
左右どちらにも対応してくれます。
先ほども書きましたが、このアイアンはトゥ側にウェイトが組み込まれているようですが、あくまでも私の感覚では、もしこのウェイトが無くても、すごく扱いやすいアイアンなのではないかな?と思いました。
顔の良さが、そのまま扱いやすさにつながっているように感じました。
ヒール側

スリクソンらしい、とてもカッコ良くて高機能なアイアンだと思います。
マッスルバック(Z925)のときにも感じていたことですが、昔ながらの伝統を継承していきながらも、最新の技術を上手く取り入れているような気がします。
まさに『温故知新』といったところでしょうか?
DUNLOP SRIXON Z725 IRON

スリクソン三兄弟の中で、おそらく『中間的な』性能をもっているのだと思いますが、どちらかというと『Z925寄り』なのではないかな?と思いました。
日頃マッスルバックを使い慣れておられる方には易しく感じられる部分が大きいように思うのですが、フルキャビティなどを使っておられる方には、シビアに感じられる要素は強いように思われます。
DUNLOP SRIXON Z725 IRON

すごくいいアイアンだと思いましたし、球を打っていて楽しかったのですが、何故か少し冷めている自分がいました。
それは、このアイアンに不満があるというのではないのですが、テンションが上がりきることがありませんでした。
『脳が揺さぶられる』ということでもなく、淡々とショットしていたように思います。
テンションのMAXを『100』だとすると、今日は『70くらい』かな?と思いました。
DUNLOP SRIXON Z725 IRON

何故、こう感じるのだろう?と思い、原因を探っていったのですが、どうやら少し『面長』に見えたことも影響しているのかな?と思いました。
これくらいの面長は決して珍しくはないですし、むしろ普通だと思うのですが、このスリクソンのニューアイアンにすごく高い期待をしていて、それが少し違った感じだったのでテンションも上がりきらなかったのかもしれません。
あまり馴染みのない、他のメーカーのアイアンだったら、こうまで期待はしなかったのかもしれませんが、馴染みの深いスリクソンということで、より期待値が高かったせいかもしれません。
求めるものも大きかったのかもしれません。
DUNLOP SRIXON Z725 IRON

勿論、大きな不満はないですし、試打していて楽しいアイアンでしたが、今日は予定の球数を打って、すぐに返却しました。
最近少しずつ、涼しくなりましたし、暑さのピークはとっくに過ぎたように思いますが、今頃になって夏の疲れがどっと出てしまったのかもしれません。
そういえば、今日は朝から少し調子が出なかったように思います。
こんなコンディションでは、このアイアンに失礼だと思いましたし、また日を改めて試打してみたいと思いました。
もしできればZ925と比較してみたいと思いました。
DUNLOP SRIXON Z725 アイアン

まだZ525を試打していないので、よく解りませんが、おそらくこの『Z725』と『Z525』が主力商品となるのではないでしょうか?
このアイアンはキャビティですが、やや敷居が高めの部類に属すると思いますし、そこに親しみづらさを感じられる方には、Z525のほうがいいのかもしれません。
今日はあまり気持ちが昂ることがなかったのですが、また日を改め、コンディションを整えて、このアイアンに臨んでみたいです。