今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは タイトリスト 718 AP1 アイアン の7番 です。
シャフトは N.S.PRO 950GH です。
ロフトは29度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはS、バランスはD1、キックポイントは中調子、クラブ総重量は411gです。
タイトリストAPシリーズのアイアンです。
これまで、AP3・AP2と試打してきましたが、今日はこのAP1を試打する機会に恵まれました。
前のモデルまでのAP1は赤のイメージが強いですが、このニューモデルは違いました。
落ち着いたデザインで、シブさが増してカッコいいです。
小顔というよりは、やや大きめです。
これは、これまでのAP1と共通する特徴のひとつといっていいように思います。
こうして近くでみていると、ワンピース構造ではなく異材が組み込まれているのが分かります。
おそらく、これまで通りタングステンが中に入っているんだろう・・・。と思いました。
タングステンは昔から『希少金属』というイメージが強いのですが、多くのクラブに使われているということは、そうでもないのかもしれません。
鍛造アイアンは今でもよく見られますが、昔のような『削り出し』アイアンは見かけなくなったな・・・。と、この部分を見て思いました。
今は高価なクラブよりも、コストパフォーマンスの高いクラブが求められているのかもしれません。
彫りの深さは充分ありますが、バックフェースが膨れていないのがいいです。
これくらいであれば、構えたときに邪魔に感じないような気がします。
トップラインは、やや厚めでした。
イージー系アイアンによく見られる特徴です。
ソール幅は普通でした。
もっとワイドソールを予想していましたが、広いというほどではありませんでした。
ソールに組み込まれている『異材』が上手く機能して、それほどワイドにしなくてもいいということなのかもしれません。
ネックは少し短く見えましたが、今のアイアンでは見慣れた長さです。
細いというよりはやや太めで、寸胴タイプに見えました。
どっしりした感じがあります。
リーディングエッジは削られていて、抜けが良さそうです。
これは、これまで試打したモデルと共通しています。
フェース面にミーリングはありませんでした。
見慣れた感じのフェース面です。
特に変わった工夫は見られませんでした。
装着されているグリップも、ラバータイプのシンプルなデザインでした。
ソフトなフィーリングで、好感がもてます。
ボールを前にして構えてみると、面長なタイプだということが分かりました。
ものすごく大きいラージサイズというほどではなく、セミラージサイズといっていいと思います。
面長で、グースも効いていました。
小顔なタイプは少しヒール寄りで打つイメージが出しやすいですが、このような面長なタイプは少しトゥ寄りで打つイメージのほうが出やすいです。
私は小顔なタイプが好きですが、この『面長さ』を好まれる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
コンパクトな感じはしないですが、かといって大味な感じはしないですし、適度に締まっているようにも見えました。
タイトリストアイアンの特徴といっていいのかもしれません。
易しさを追求しながらも、決して雑な感じにはしたくない・・・。というメーカーの思いが伝わってくるようです。
私が好むタイプとは違うところもあるのですが、苦手意識も芽生えないですし、普通に構えることができました。
素振りをしてみると、少し軽量感があったので、もう少し重量があると、もっと易しくなるだろうな・・・。と思ったのですが、このモデルには、NSプロがおそらく『純正』なのだと思います。
最近は軽量スチールも、良い物がたくさん登場してきています。
試打を開始しました。
『打感』は、まずまずでした。
タイトリストらしい打感ではないのですが、この打感もこれまでたくさん経験しているせいか、違和感などはありませんでした。
ソフトというよりは、ややしっかりめの打感でした。
いい意味でいえば、無難な感じの打感だな・・・。と思いました。
球はとてもあがりやすくてイージーでした。
タフさは全く無く、外見通りの親しみやすさをもっていました。
ワイドソールを好まれる方には、少し広さが足りないように見られるかもしれませんが、充分な重心の低さをもっているので、打ってみてもあがりやすいと感じやすいのではないでしょうか?
『安定性』は高いです。
見た目通りのオートマチック系アイアンです。
充分な大らかさがありました。
タイトリストのアイアンはカッコいいけど難しそう・・・。と敬遠しておられる方にも、このアイアンの易しさは感じやすいのではないでしょうか?
少々の打点のブレにも寛容なところがありました。
『飛距離性能』は優れていました。
よく飛ぶタイプのアイアンです。
タイトリストらしくない飛び・・・。といったらいいでしょうか?
そう思えるほど、よく飛びました。
このアイアンは7番ではありますが、私の感覚では確実に2番手くらい違うように感じました。
ただ、こういったことは別に珍しくもなく、他のメーカーのアイアンでもよく経験しているので驚くことはありませんでした。
タイトリストがこういうタイプのアイアンを作るということは、それだけ飛距離へのニーズが高いんだな・・・。と思いました。
私には、『7』という刻印をした『易しい5番アイアン』という感じしかありませんでした。
『操作性』は、まずまずでした。
オートマチック性が強いですが、左右へも曲げることができました。
面長なタイプのアイアンですが、球もしっかりつかまってくれました。
『イージー系』でありながら、それほどクセが強くないのがいいです。
ディスタンス系のアイアンですが、バーンと強く弾く感じのフィーリングではないのがいいです。
フェースに球がしっかりと乗るという感じではありませんが、この打感を好まれる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
『フィーリングの多様化』が既に何年も前から始まっているのだと思います。
これまで、いくつかタイトリストの今年のニューモデルを試打してきましたが、このアイアンが、一番『イージー色』が強いです。
先日試打したAP3と比較するとどうなのかな?と、試打する前は思っていたのですが、このAP1のほうが一般的なハードルは低いように感じました。
小顔タイプではなく、やや大型のアイアンが好き。
距離もしっかりと稼いでいきたい。
とはいっても、クラブとしてのカッコ良さも求めていきたい・・・。という方には、魅力的なアイアンといえるのではないでしょうか?
このAP1よりは、先日試打したAP2のほうが私は好きですが、このアイアンもかなりたくさんの工夫が見られました。
これまでタイトリストのアイアンを使ったことが無いけど、易しいのなら使ってみたいな・・・。という方には、試していただきたいと思いました。
タイトリストがこのアイアンを発表してきたということで、やはりこのようなタイプが多く求められているんだな・・・。と改めて思いました。
球を易しく打つ為のたくさんの工夫が組み込まれていますが、決してアバウトな感じではなく、抑えるところはきっちりと抑えている感じがして、フィーリングを邪魔していないのがいいです。
タイトリスト 718 AP1 アイアン
- 2017年11月2日
- タイトリスト
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