ゴルフクラブ試打日記。          

タイトリスト ボーケイデザイン SM7 ウェッジ

タイトリスト ボーケイデザイン SM7 ウェッジ
今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブタイトリスト ボーケイデザイン SM7 ウェッジ です。
N.S.PRO MODUS3 TOUR 120
シャフトは N.S.PRO MODUS3 TOUR 120 です。
ロフト58度、クラブ長さは35インチ、シャフトフレックスはS、キックポイントは中元調子、クラブ総重量は464gです。
正面
タイトリストボーケイシリーズの新しいウェッジです。
ボーケイウェッジは私の周りでも大人気で、よく見かけます。
このボーケイとフォーティーンのウェッジが特に多いように思います。
ボーケイシリーズのウェッジはお馴染みですが、この独特のフォルムがたまりません。
『変わらない美しさ』といったらいいでしょうか?
側面
これまで通り、オーソドックスなタイプです。
ニューモデルではあっても、特に変わったところは見られません。
軟鉄の質感がとてもいいです。
58 08 M
トゥ側には『58 08 M』という刻印があり、これまでも見られました。
ウェッジに特化したメーカーは、様々なソールパターンを用意していますが、タイトリストはその『草分け的な存在』といっていいのではないでしょうか?
ロフトやバンスだけでなく、その人にマッチしたソール形状を選ぶことができるというのは画期的なことです。
自分に合ったソール形状を選ぶことができるのでアプローチが易しく、そして楽しくなります。
自分に合ったソール形状を選ぶだけではまだ不完全で、自分に合った『ライ角』というものが重要になってきますが、軟鉄だとそれがとても簡単にできるので、カスタマイズ性にも優れています。
ステンレスは耐久性に長けていますが、こういったところが短所です。
ソール幅
ソール幅は少しワイドですが、今はこれくらいが普通です。
ソール形状も一見『平(たいら)』に見えますが、完全なフラットではなく、微妙に丸みを帯びています。
スリクソンのように、『ソールの前後(リーディングエッジ側とトレーリングエッジ側)』が二分割されているようなものもありますが、このウェッジは全く違うタイプで、ソールのほぼ全体が万遍なく削られているようなタイプです。
このようなソール形状だと、ソールを滑らせてボールを上手く拾っていくイメージが出しやすいです。
ソール形状
バンスの利きは弱めです。
最近はハイバンスタイプも多くなってきましたが、このウェッジはローバンスタイプです。
『標準バンス』といえば、おそらく『10度』だと思いますが、今はバンスの形状もバリエーションに富んできていて、昔のように邪魔に感じることも少なくなりました。
フェースの開閉をあまり使いたくない・・・。という方はハイバンスタイプを好まれることが多いように思いますが、ローバンスタイプでも、フェースを開けば勝手にバンスが利いてくるので、バンスを使っていくことができます。
ネック長さ
ネックの長さは適度にあります。
これまでのボーケイウェッジと変わりません。
トップライン形状
この独特なトップラインもボーケイウェッジらしいです。
ここの部分を見て、ボーケイだと見分けがつく方も多いのではないでしょうか?
ボーケイらしい形状
微妙な凹凸がありますが、ボーケイらしいシンプルな形状です。
このバックフェースの形状もボーケイの個性といえます。
いい目の保養ができていますし、早くボールを打ちたいという衝動にも駆られます。
試打するときの、何ともいえない『楽しい時間』です。
トップラインの厚さ
トップラインの、この独特な『プクッと』したところも、ボーケイらしい特徴です。
トップラインが厚すぎたり、丸みがありすぎたりすると、構えたときにイメージがボヤけてしまうことがあるのですが、これくらいであれば全く問題ありません。
これまでもボーケイウェッジで構えづらいと感じたことはありません。
細かなミーリングあり
フェース面には細かなミーリングがあります。
近くでよく見ないと分からないような細かなミーリングですが、とても綺麗で均等に刻まれています。
こういったところも、各メーカーの個性といいますか、違いが見られます。
すごく綺麗なミーリングですが、おそらく耐久性はそれほど高くないだろうな・・・。と思いました。
しかし、使っていけばいくほど、いい味を出すフェース面のように見えました。
構え感
ボールを前にして構えてみても、これまで通り、すごくいいです。
この何ともいえない、絶妙な構えやすさに、思わず笑みがこぼれてしまいました。
ボーケイウェッジなので、この構えやすさは期待していましたが、見事にその期待に応えてくれ、テンションがあがっていきました。
グースタイプではなく、ストレートタイプです。
ほんの少しだけ『出っ歯』のようにも見えますが、この微妙な加減がたまりません。
球を拾いやすそうですし、『出っ歯過ぎない』ので、球を拾うタイミングも整いやすそうです。
クラブによっては、こちらが合わせにいかなければならないこともありますが、このウェッジだと、それは不要だと感じました。
全てこちらの要求に応えてくれそうな懐の深さがあります。
こうして構えていて、「温かそうなウェッジだな・・・。」と思いながら見ていました。
私の目尻は下がりっぱなしです。
開きやすさ
フェースを開いてみたのですが、とてもいい感じです。
開くことによる『邪魔な部分』は全くありませんでした。
いつも通り、自然に構えることができました。
ウェッジではフェースの開閉をあまり使わないという方には、この機能は不要なのかもしれませんが、私はフェースの開閉を多く使うタイプなので、この開きやすさは心強いです。
一時期は開きづらいウェッジがたくさんあったのですが、今は逆に開きやすいウェッジが増えてきました。
アプローチ好き・ウェッジ好きの私としてはとても嬉しいことです。
開いたままストレートに抜いていくイメージも出せますが、私はどちらかというとフェースを斜めに使って『カット』に打ちたいタイプなので、このウェッジの『逃がし顔』がそれを簡単にイメージさせてくれました。
『フェースの真ん中』ではなく、『ややトゥ側』で拾っていけると勢いをさらに抑えられるので、絶妙なタッチが出せることを、これまでの経験でつかんでいます。
試打を開始しました。
フェース面
『打感』はソフトで、とてもいいです。
球持ちが良く、乗せて運ぶことができます。
『ガツン』ということはなく、ソーッと乗せて運ぶ感じです。
極端にいえば、ゴルフボール大の『綿あめ』を作って、それをフェースに乗せている感じ・・・。といったらいいでしょうか?
このソフトな打感が、そのようなことを感じさせてくれました。
スピン性能
『スピン性能』は高いです。
ボーケイウェッジは元々『スピンの優等生』というイメージがありますが、このウェッジもそんなタイプでした。
強烈に噛んでスピンを掛けるというよりは、『高速にスピン』を掛けるという印象をもちました。
これまでのボーケイウェッジもスピン性能が優れていますが、このウェッジはさらに高速化したような感じです。
フェースにある、細かなミーリングがよく効いているのでしょうか?
今は強烈にスピンを掛ける『激スピンタイプ』のウェッジが多く見られるようになりました。
このウェッジはそういった激スピンタイプのウェッジほどではないと思いますが、この『優等生的なスピン』は魅力的です。
安定してスピンを掛けていけるので、『計算しやすい』というメリットがあります。
これはとても実戦的な性能です。
トゥ側
球も拾いやすくて、出球の高さのイメージもバッチリ合います。
直接拾っていってもいいですが、ボール手前から多少ダフらせ気味に打っていっても、上手く滑ってくれるのですごく易しく感じられます。
滑らせていっても、ソールが跳ねないのも魅力です。
ソールが跳ねるタイプだと難しいといいますか、『ボールの前後』がシビアに感じることもあるのですが、このように跳ねずにスーッと滑ってくれると、それがイージーに感じられます。
いい意味で『多少アバウト』に拾っていけるのがいいです。
ロブショットは野球のピッチングでいうと、『チェンジアップ』に似たところがあるでしょうか?
ストレートと同じような腕の振りをしながら、なかなか球が来ないので、バッターはタイミングが取りづらいです。
ロブショットも結構速く振っていながら、球はほぼ真上にあがって距離は出ないので、いい意味でのギャップがあります。
このウェッジでロブショットを楽しみながら、そのようなことを考えていました。
バックフェース
『安定性』は普通です。
今は多くの『イージー系』ウェッジがあり、それらと比べると正直なところもあると思いますが、これくらいがちょうどいいように感じます。
正直なので、こちらのイメージも伝えやすいですし、クラブからのレスポンスもいいです。
曖昧さといいますか、ボヤけたところがないのが魅力的です。
ストレートタイプでいい顔をしているので、かなりシビアにラインを出していけます。
いい顔をしたウェッジは開いても真っ直ぐにラインを出していけますが、このウェッジはまさにそんなタイプです。
距離感
構えやすいので出球のイメージが出しやすく、打感もいいので、距離感もバッチリ合います。
初めて出会ったウェッジでありながら、もう何年も使い続けているような『タッチの出しやすさ』があります。
パッティングもそうですが、アプローチなど『小技』になればなるほど『距離感が命』といったところがありますが、このウェッジでは、その距離感の出しやすさが絶妙でした。
フェースにしっかりと乗せて運ぶことができますが、『飛びすぎない』のが大きな魅力です。
操作性
『操作性』も、かなり高いです。
先ほども書きましたが、フェースを回して(開閉して)使っていけるので、いろいろな球で遊ぶことができます。
低めに出して多少足(ラン)を出したいときも、開いてカットしてロブ系のフワッとした球も打ちやすいです。
一本のクラブでいろいろな球をカバーする、まさに『守備範囲の広い』マニュアルタイプのウェッジです。
ヒール側
期待通りの高性能なウェッジで充分楽しめました。
試打しながら、これまでのボーケイウェッジと、どこが進化したのだろう・・・?と考えていたのですが、はっきりとした違いは正直よく分かりませんでした。
強いて言えば、『スピンの高速化』といったところでしょうか?
Titleist VOKEY DESIGN SM7 WEDGE
ゴルフクラブにおける『海外四大メーカー』といえば、おそらく『タイトリスト』と『テーラーメイド』『キャロウェイ』『ピン』になると思うのですが、ウェッジの人気といえば、このタイトリストのボーケイが頭一つ抜きん出ているような気がします。
もちろん、他のメーカーのウェッジも充実していますし高性能ですが、『人気』といいますか、よく見かけるのは海外メーカーではタイトリストのように思います。
Titleist VOKEY DESIGN SM7 WEDGE
それは『カッコいい』ということもありますし、フィーリングの良さやソールのバリエーションの豊富さなども大きく関係していると思います。
私はボーケイだけにこだわっていませんが、私の周りにはボーケイウェッジしか使わないという友人もいます。
Titleist VOKEY DESIGN SM7 WEDGE
このウェッジのスピン性能は高いですが、スピン性能だけでいうと、以前試打したキャロウェイのウェッジのほうが高いような気がします。
しかし、タイトリストもあえてスピンを高くしすぎないようにしているのではないか?と思いました。
ウェッジでスピンが掛かりすぎてしまうと、距離感が合いづらい・・・。と感じておられる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
イメージしやすい『スピンの安定化』を目指しているような気がします。
Titleist VOKEY DESIGN SM7 WEDGE
タイトリストは海外メーカーでありながら、日本的なところも感じられるのがいいです。
機能性ばかりを追っていなくて、『フィーリング』にもすごくこだわっている印象があります。
そういったところもタイトリストの魅力です。
Titleist VOKEY DESIGN SM7 WEDGE
今日は練習場の打席でしたが、また試打する機会があれば、アプローチ練習場やバンカーでも試してみたいです。
このウェッジのおかげで、今日は楽しい試打ができました。