今日はこのゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは タイトリスト 910D2 ドライバー です。
シャフトは タイトリスト・モトーレ 5.5 です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45.25インチ、シャフトフレックスはS、トルクは3.4、シャフト重量は59g、バランスはD3、キックポイントは中調子、クラブ総重量は308gです。
タイトリストの新しいドライバーです。
まだ『VG3』の好印象が強く残っているのですが、今年2つ目の新作です。
タイトリストのクラブはすごく好きですが、毎年新製品が出る頻度が一回しかないのが、少し不満に思っていました。
他社は、年に数回新商品を発表してきているので、タイトリストもそうなればいいなあ・・・・。と、ずっと思っていました。
私以外にも、同じように考えておられた方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、今日はタイトリストの新製品に出会うことが出来て、とても嬉しく思いました。
我々ゴルファーにとって、ニュークラブとの出会いは、いつも新鮮ですし胸が躍ります。
ヘッド後方に、ウェイトのような物が見えます。
こういったことは、これまでもたくさん見てきたので、特別珍しい感じはしません。
このような形状からも、『安定性重視』のドライバーなのだと思いました。
かなりのシャローヘッドドライバーだな・・・。と思っていたら、
ネック部分がこれまでのタイトリストのドライバーとは異なることに気付きました。
何やら数字が見えますし、おそらくこのドライバーも他社のドライバーのように、『フェースアングル』や『ロフト』が変えられるようになっているのだろう・・・。と思いました。
タイトリストも、ついにこのようなドライバーを発表してきたんだな・・・。と思いました。
こういったところも、他社のドライバーで見てきました。
打ちたい弾道を自分自身で調整できる『チューニング機能』が付いたドライバーなのだと思いました。
こういったシステムを初めて見たときは、すごく驚きましたが、今ではとてもポピュラーになっていると思います。
なので、ゴルファー自身が簡単に自分に合うように調整できることは、とても素晴らしいシステムだと思います。
いずれ、アイアンでも自分で調整できる物が登場して欲しいと思っています。
もし実現すると、アイアンの名手が、かなり誕生しそうだな・・・。などと私は思ってしまいました。
素振りをしてみると、かなり軽量感が感じられるクラブではありますが、特に違和感を感じるほどではありませんでした。
私の好みでは、もう少し重くてもいいかな・・・?と思ったのですが、日頃300g前後のドライバーを使っておられる方には、とてもフィットしやすいのではないでしょうか?
ヘッドも適度に効いているので、タイミングが取りやすく感じられました。
この角度から見ると、これまで出会ってきた『コブラ』のドライバーを思い出します。
メーカーの『ロゴ』を見ないと、どのメーカーのクラブか解らないくらい、今はゴルフクラブが『ボーダレス』になっている気がします。
昔は、もう少しメーカーらしい形状があったので、結構判別しやすかった部分があったと思うのですが、やはり『流行』というものがあるのでしょうか?
一様に同じような形状のクラブが多くなったように思います。
それと、メーカー名は別でも、実際に作る『本当のメーカー』が同じだったりするから、こういった現象が起こるのでしょうか?
ボールを前にして構えてみた感じは、惚れ惚れするほど美しいといった感じではなく、オーソドックスな形ではないと思いましたが、特に構えづらくはありませんでした。
こういった形状も、初めの頃は結構構えづらく感じていた記憶があるのですが、今はとても多いですし、少しずつ慣れていったのかもしれません。
特に大きな苦手意識は感じませんでした。
しかし、私はやはり見るからに惚れ惚れするようなクラブが好きです。
構えているだけで、どんどん脳が刺激されるような、そんなクラブが好きです。
このドライバーは、球がよくあがりそうな印象を持ちましたし、つかまりやすそうな感じがしました。
どちらかというと、『直進性』を求めていきやすいタイプのドライバーだと思いました。
左右の曲線は、それほど色濃くイメージすることはありませんでした。
特に大きな不安もなく、かといって気持ちが高揚するような構え感でもなかったせいか、結構『冷静』といいますか、『淡々』としている自分がいました。
落ち着いて構えるには、こういった顔をしたドライバーも『アリ』なのかもしれない・・・・。などと考えていました。
試打を開始しました。
『打感』は、結構な手応えがあって、好印象でした。
それほど硬すぎないですし、上手くボールを運んでいくことが出来ました。
こういった形状ですし、結構『スイートエリア』が広いと思うのですが、『芯』を喰った時の感触はとてもいい感じがしました。
『ワイドスイートエリア』独特のボヤけた感じではないと思いました。
結構打点がブレても、まずまずの感触が得られるドライバーだとは思いますが、鈍すぎない感じがしたので、そこが好印象でした。
『音』も、結構『金属音』的な感じもしたのですが、これくらいの音は、何の違和感も感じないですし、集中力が邪魔されることもありませんでした。
叩いていっても、何の不安もありません。
インパクトが緩む感じもありませんでした。
『安定性』という点では、これまでのこういった形状のドライバーらしい感じがしました。
折角なので、専用のレンチを使い、色々と調整をして弾道の違いなどを確かめてみたかったのですが、今日はそれが出来なかったので、次回チャンスがあればトライしてみたいと思いました。
この『ノーマル』なポジションでも、高い直進性を感じることが出来ました。
色々と調整をしてみれば、おそらく様々な球筋を描いていけるとは思うのですが、この『初期設定』でも充分です。
弾道も、それほどブレやすい感じではなく、想定したラインからそれほど大きく外れることはありませんでした。
見た目通りの、高い直進性を持ったドライバーだと思いました。
『球のあがりやすさ』という点では、この形状から想像したままの感じでした。
『トライアングルドライバー』とは、普通、『ボールを構えた時』に三角形に見えるから、そう呼ばれるのだと思いますが、私はもう一つこの角度から見て『トライアングル』と呼んでいます。
これまでたくさんの、この角度から見た『トライアングルドライバー』に出会ってきました。
正直いいまして、私の得意とする形ではないのですが、昔ほど苦手意識は感じなくなりました。
私なりの、こういったドライバーを打つコツは、『ティの高さ』をいつもよりも、ボール半分くらい低くして『地面スレスレ』の軌道を描いていくようにイメージすることです。
そうでないと、いつものティの高さで振っていくと、弾道が高くなり過ぎて、なかなかいいパフォーマンスが発揮できません。
このようなシャローヘッドなドライバーだと、フェースの何処に当たっても、ボールを上げてくれそうな感じがしますし、事実、今日も一球もドロップ気味の打球はありませんでした。
『操作性』という点では、私は少し苦戦してしまいました。
かなり『オートマチック』なドライバーだと思いますし、なかなかこちらの色々な注文を聞き入れてはくれない感じもしました。
すごくイージーなドライバーだと思いましたし、打ちづらい感じは全くしませんでしたが、自在に操るタイプのドライバーではないと思いました。
しかし、こういったところは、打つ前からある程度想像していたので、特別驚くようなこともありませんでした。
最近は少しずつ『ディープ』なドライバーも増えてきていますが、このドライバーはあくまでも数年前から主流となった感じのシャローヘッドドライバーの特徴がよく出ていると思います。
『飛距離性能』という点では、私ではこのドライバーの持つ高いポテンシャルを最大限発揮させてあげることは少し難しい感じもしたのですが、潜在能力の高さはずっと感じていました。
この『ビッグキャリー』は、多くのゴルファーを魅了すると思います。
ちょっと前までは、こういった形状のドライバーの弱点として『球のつかまりの弱さ』が挙げられていたと思いますし、その『つかまりの弱さ』が飛距離につながらなかった部分もあったと思います。
しかし、最近のドライバーはこれまでのそういった弱点をずいぶん克服していると思います。
球のつかまりをよくする為に、極端なフックフェースにするのもひとつの方法なのかもしれませんが、それを苦手に感じるゴルファーが少なくないのも、事実だと思います。
この高い直進性とつかまりの良さで、少々『カット目』にヘッドが入ってしまいやすい方にも、かなりいいパフォーマンスが期待できるのではないでしょうか?
『ラン』で飛距離を稼いでいくタイプのドライバーではありませんが、そもそも『ラン』は実戦でもホールのレイアウトやコンディションなどによって様々なのが現状だと思うので、あまり気にしなくてもいいのかもしれません。
『ラン』はあくまでも『おまけ』といった考え方もあるのかもしれません。
アイアン同様、『キャリー』を大切にしていくべきなのかもしれません。
そういった意味では、このドライバーが持つパフォーマンスは、かなり期待できる感じがします。
今年2本目のタイトリストのニュードライバーですが、他のメーカーのドライバーとイメージがややダブリながらも、いい印象を持ったまま試打を終えることが出来ました。
タイトリストが、このような『チューニング機能』をもったドライバーを発表してきたことは驚きましたが、これからも他のメーカーが追随していくかもしれません。
私はまだ、このようなタイプのチューニング機能を持ったドライバーを購入したことが無いのでよく解りませんが、一度自分自身に合うように調整したら、それ以降はいくら調子が悪くなっても、おそらく変えないような気がします。
クラブの『ライ角』を自分自身に合わせることも大切ですし、それ以外にも『スイングの再現性』を高めていくことも大切だと思うので、どちらが欠けてもなかなかいい結果は得られないかもしれません。
まだキャリアの浅い方が、このようなタイプのドライバーを使われても、おそらくどのように調整したらいいのかが解りづらいのではないでしょうか?
そういった時は、できるだけ信頼のおけるクラフトマンに相談されるのがいいと思いますし、練習場で色々なポジションで試してみられるのもとても楽しそうな気がします。
私はこのドライバーにすごく興味を持ったので、今度手にすることが出来たら、是非色々な調整を試してみたいです。
タイトリスト 910D2 ドライバー
- 2010年11月10日
- タイトリスト