今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは タイトリスト ボーケイデザイン SM5 ウェッジ です。
シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフト58度、クラブ長さは35インチ、シャフトフレックスはS200、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は478gです。
タイトリストボーケイシリーズの新しいウェッジです。
タイトリストらしく、カッコ良くて正統派の印象を受けます。
ウェッジ好きの私は、この美しさにしばらく見とれていました。
全体的な形状的は、これまでのボーケイウェッジと大きく変わらないような気もしますが、この大きく変えないところがいいのかもしれません。
ほんの少しだけ小振りになったかな?と思いました。
タイトリストのウェッジは昔から、形状的な美しさがありながらもシャープ過ぎずに丸みがあって、どこか親しみやすさを演出しているように感じます。
このSM5も、そんな感じがします。
『K GRIND』と記されていたので、どういう意味なんだろう?と尋ねてみたら、どうやらソールに秘密があるそうです。
ボーケイウェッジでは、このマークもすっかりお馴染みです。
ハイスピンをイメージできます。
ソール幅は広めで、かなり丸みを帯びています。
バンカーで活躍しそうなウェッジだな・・・。と思いました。
あくまでも私の好みとしては、この丸みがもう少し抑えられていて、ソール幅が狭いほうがいいのですが、この形状でも違和感はありません。
色々と細かくいいたくなるのは、それだけボーケイウェッジが優れているからだと思います。
親しみづらいタイプのウェッジでは、ここまで要求しません。
気持ちが盛り上がらないことも多いです。
ネックの長さはしっかりとありますが、ボーケイらしい長さといったらいいでしょうか?
見慣れた長さです。
ウェッジに限らずアイアンでもそうですが、このようにロングネックのクラブは本当に美しいものだな・・・。と思いました。
クラブに『色気』があります。
フェース面をよく見てみたら、非常に細かいミーリングがありました。
ミーリングというよりも『模様』ともいえるほどの細かさですが、これがまた威力を発揮するんだろうな・・・。と思いました。
フェース面を指で触ってみたのですが、上手くボールをキャッチしてくれそうな感じがしました。
滑りそうな印象はありませんでした。
『ザラザラ感』は無いものの、ボールに対しての働きかけはしてくれそうなフェース面です。
これも計算され尽くしてのことでしょうか?
ホーゼルには『VOKEY DESIGN』と記されていました。
ボーケイファンの方にはたまらないのだろうと思います。
ボールを前にして構えてみても、とても構えやすいです。
やや出っ歯形状で、球を拾いやすそうです。
慣れ親しんできた顔です。
いいイメージが浮かんできましたし、『ボールの落としどころ』を決めやすいと感じました。
今日は天気が良かったのですが、眩しいと感じることはありませんでした。
『黒染めタイプ』ほどではありませんが、普通のメッキタイプよりも、眩しさは軽減されているように感じました。
フェースを開いて構えると、少しバンスが邪魔する感じがありましたが、それほど極端ではありません。
開きにくいというほどでもなかったのですが、少しリーディングエッジが浮く感じがありました。
あくまでも私の好みとしては、リーディングエッジが浮かないタイプが好きなのですが、これくらいでも構わないという方も多くいらっしゃるだろうと思います。
このウェッジにも魅力を感じましたが、今度機会があれば違うソール形状の物も試してみたいと思いました。
試打を開始しました。
『打感』はとてもソフトです。
このフェース面の柔らかそうな印象そのもののソフトタッチを感じ取ることができました。
心地いい感触にテンションもさらに上がってきました。
球もとても拾いやすいです。
出っ歯形状なので、少々球が沈んでいても拾いやすい感じがしました。
バンスが滑ってくれるので、ダフり気味にソールを入れても、上手く拾ってくれました。
『安定性』という点では普通でしょうか?
ワイドソールなので、易しく感じられる方も多いのではないでしょうか?
ソール幅は人によって好みが分かれるところだと思いますが、私はもう少し狭い感じのほうがいいかな?と思いました。
ただ難しいタイプのウェッジではないので、多くの方に支持されるのではないでしょうか?
ボーケイウェッジといえば、プロが多く使っているということもあって、『難しそう』とか『敷居が高そう』と敬遠しておられる方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、このウェッジはそんな敷居の高いタイプではないので、多くの方に試していただきたいと思いました。
『スピン性能』も、なかなかいい印象をもちました。
ただ『激スピンタイプ』だとは思いませんでした。
『適スピンタイプ』といっていいのではないでしょうか?
『ギュッと』急ブレーキが掛かる感じはしませんでした。
『トントンツー』といったらいいでしょうか?
バウンドして、やや転がる感じです。
『トントンギュッ』ではありません。
しっかりとグリーンの芝をキャッチしてくれますが、強く掛かりすぎる感じはしませんでした。
色々と打ち方を変えてみたりしたのですが、『転がりの長さ(ラン)』が一定しているように感じました。
スピンが掛かりすぎたり、逆にほどけてしまったり・・・。といったことにはなりにくいように感じました。
転がりを計算しやすいので、あとは落とし場所に集中していけます。
実際のラウンドでアプローチの場面で、イメージとしてはもう少し転がすつもりだったのに、予定外にボールが手前に止まってしまった・・・。とか、逆にスピンが掛かりきらずにピンをオーバーして、下りの難しいアプローチが残ってしまった・・・。
ということも多くの方が経験しておられるのではないでしょうか?
『激スピン』も大切ですが、『スピンの計算しやすさ』がすごく重要になってくると思います。
ボーケイウェッジはそういったところに長けているように感じます。
このニューウェッジも『激スピン』だとは思いませんでしたが、その代わり『一定のスピン』という印象をもちました。
『計算しやすさ』が、このウェッジの大きな長所なのだと思います。
『距離感』はとても出しやすいです。
一球目から『ドンピシャ』といった感じで、イメージしたところに落としていくことができました。
それは構えやすさ・イメージの出しやすさに加え、コントロール性能の優れたシャフトも関係していると思います。
それと同時に、このベルベットタイプグリップのソフトなフィーリングが威力を発揮しているのだと思います。
このしっとり感があるからこそ、シビアに距離感を出していけます。
硬いグリップでは、なかなかこうはいきません。
『アバウト感』が強くなりすぎてしまいます。
ヘッド・シャフト・グリップのコンビネーションがとても素晴らしいと思いました。
操作性という点では、かなりいいのですが、やはり『開きやすさ』という点で、少し気になるところがありました。
もし私がこのウェッジを購入したとしたら、間違いなく『削り』を入れるだろうと思ったのですが、それよりもまずは違うソールタイプのウェッジを試してみるほうが先決のような気がしました。
このウェッジをバンカーでも試してOKということだったので、すぐにバンカー練習場に向かい試してみました。
ソールを見たときの印象そのままでした。
バンカーでもすごく易しいウェッジだと思いました。
バンスがきっちりと仕事をしてくれるので、バンカーが苦手な方にも受け入れられやすいのではないでしょうか?
先日試打した『キャスコのウェッジ』ほど極端ではないですが、このウェッジもバンスが効いていて、バンカーでかなり威力を発揮してくれるタイプだと思いました。
砂をパーンと強く弾いて、その勢いでボールをバンカーから出しやすくしてくれるウェッジだと思います。
私はどちらかというと、ライが良ければ砂を薄くカットしていきたいタイプなので、ここまでバンスが強く効いていなくても・・・。という思いもあったのですが、これも人によって好みが分かれるところだと思います。
バンカーからオートマチック的にボールを脱出させてくれるウェッジだと思います。
いつも時間があればやっていることなのですが、普通のライだけでは物足りないので、近くにある落ち葉をボールに乗せて、打ってみました。
実戦では色々なケースが起こりうるので、それに慣れていくこともすごく重要だと思っています。
ルール上、バンカー内の自然物は取り除くことができないので、たとえこのような状況にあってもそのまま打たなくてはなりません。
もっと厄介なのは、このようにソールの落としどころに落ち葉がある場合です。
これでは『出球の高さや勢い』などが想像しにくく感じることも多いです。
今日の場合もそうだったのですが、実際はあまり気にしすぎなくてもいい場合も多いのですが、コースに出て、このようなシチュエーションになっても、慌てないような工夫をすることがスコアメイクの大きなカギだと思っています。
落ち葉だけでなく、このように『目玉』にして練習することも多いです。
以前も書きましたが、私はこのような場合でも、なるべく『開いて』打っていくことが多いです。
セオリーでは、フェースを被せるようになっていると思うのですが、私はいつも色々なことを試しています。
この場合でも、開いてボールは上手く脱出してくれました。
勿論、アゴの高さや砂質などにもよるのですが、開いても結構出てくれるものです。
それよりも厄介なのが、このように『左足下がり』で『バンカーの縁』にボールが止まっている場合です。
ソールの落としところの判断が難しいです。
砂のところに落としてエクスプロージョンを使うのか、それともそうすると草に跳ねて『ホームラン』してしまうのか・・・。
実際は打ってみないと解らないことも多いです。
左足下がりなので、ボールも上がりにくいです。
状況によっては、直接ピンを狙わず、別方向に打っていくことにもなります。
こういった練習をいつもしています。
色々なシチュエーションで練習するのは、もちろんスコアメイクの為でもあるのですが、それ以上に『楽しい』というのが一番の理由のような気がします。
いつもワクワクします。
グリーン周りのアプローチの練習やバンカー練習でも、『いいライ』で練習しておられる方が圧倒的に多いように見受けられます。
もちろん実戦ではいいライの場合も多いですが、そうでない場合のほうが多いように思います。
せっかく『人口マット』ではなく、実戦に近い形で練習できるのに、いいライばかりの練習では勿体ないと私は思っています。
悪いライで練習するチャンスなんだから、それを活かさないと・・・。と思っています。
勿論、いいライのほうが易しいですし楽しいですが、悪いライでの経験値を上げておくことも必要だと思います。
いい状態ばかりを想定するのではなく、悪い状況になっても、それに対する経験値を上げておけばきっと役に立つと思っています。
私は練習場に行っても打席にはあまりいなくて、殆どバンカー練習場かアプローチグリーンにいます。
友人たちから、
「そんなにバンカーにいて楽しい?」
と聞かれたことが何度もありますが、とても楽しいです。
楽しくてたまりません。
このようにいつも、色々な場面を想定して練習していますし、そのシチュエーションは『無限』にあるので、飽きることが全くありません。
いつも時間が足りないと思っています。
こういったところが人工マットと実戦形式での練習の大きな違いだと思います。
ちょっと話は変わりますが、先月のある寒い休日、近くに住むいとこ家族から、一緒に映画を観て食事をしようと誘われました。
結構な人数になるので、映画館の前で落ち合おう・・・。という話になりました。
映画もいいですが、そのとき私は新しいアプローチのアイデアが浮かんでいたので、すぐにでもそれを試してみたいな・・・。という思いがありました。
しかし、付き合いだから仕方ないな・・・。という思いもありました。
私の気持ちをくみ取ってくれたのか、私の家族は気を利かせてくれて、いとこ家族に私は急に仕事が入って行かれなくなったことにしてくれました。
誘ってくれた、いとこ家族には申し訳ない・・・。と思ったのですが、正直嬉しかったです。
ただ私の家族は私が映画を観に行くとすぐに眠ってしまうことが多いので、『お金がもったいない』ということで映画に誘わなくなった・・・。というのが正直なところなのかもしれません。
早いときには本編にいかないで、まだ予告編のうちに眠ってしまい、本編終了のエンドロールが流れたときに目が覚めることもたくさんありました。
どのようなアクション映画やホラー映画などでも眠ってしまいます。
感動する映画のクライマックスシーンでも、私は熟睡してしまうことが多いです。
『ティンカップ』のように興味深い内容の映画だったら最後まで観たのですが、それ以外だとなかなか睡魔に勝てません。
ゴルフだったら、たとえ徹夜しても元気いっぱいなのですが・・・。
私の家族は、私を練習場まで送り届けてくれ、映画館に向かいました。
私が練習場のいつものバンカーに入るところまで見届けたそうなのですが、6時間以上経って私を迎えに来たときに、まだ同じバンカーに私がいたので、思わず笑っちゃった・・・。と言っていました。
いつものことですが、私のゴルフ好きに呆れているようでした。
勿論、実際は6時間ずっと同じバンカーにいたわけではなくて、グリーン周りのアプローチなどもやっていたのですが、6時間のうちのおよそ3分の2はバンカーにいたと思います。
バンカーの練習が楽しくてたまりません。
SWとPWの2本しか、その日は持っていなかったのですが、あっという間に時間が経ってしまいました。
まだ練習し足りないと思っていましたし、パターがあれば、もう2時間は練習できていたな・・・。と思いました。
私の家族は、いとこ家族と一緒に映画を観た後、買い物をして中華バイキングを食べたそうです。
「私たちばかり美味しい物を食べてごめんね・・・。」
と言われたのですが、正直
「とんでもない。こちらこそ貴重な練習をさせてくれてありがとう・・・。」という思いのほうが強くありました。
私は練習場に行く途中に立ち寄ったコンビニで購入したあんパンと缶コーヒーだけでしたが、それでも充分満足です。
私の味覚は鈍感なのか、美味しいものをたくさん食べるよりも、ある程度胃袋が満たされればそれでいい・・・。と思ってしまいます。
『食欲』よりも『ゴルフ欲』のほうが大きく勝ります。
クラブを握っている時間のほうが、充実しています。
ボールと遊んでいるときのほうが楽しいです。
話は大きく逸れてしまいましたが、今日はこのウェッジのおかげで色々な練習ができて、楽しい時間を過ごすことができたので、ついついそのことを思い出してしまいました。
すごく意思を伝えやすいウェッジだと思いました。
先ほども書きましたが、『激スピンタイプ』だとは思いませんでした。
スピン性能は高いですが、それも『安定性』とか『計算しやすい』という感じがしました。
このウェッジを使うことによって、『スクランブル率(寄せワン)』も上がっていくのではないでしょうか?
バンカーでも易しいウェッジだと思います。
バンカーが苦手・・・。という方にも是非試していただきたいウェッジです。
ボーケイウェッジの優れているところは『バランスが取れている』というところだと思います。
何か一部分だけ特化している感じはあまりしないのですが、計算がしやすいウェッジなので、実戦向きといえるように思います。
構えやすくて打感などもすごくいいので、初対面であっても、すぐに馴染んでいくことができます。
今回試打した、このウェッジは『バンカー』での印象が強く残りました。
勿論、普通のアプローチなどでも活躍してくれると思いますが、『エクスプロージョン』が易しいウェッジだと思います。
ボーケイファンの方は勿論ですが、敷居の高いウェッジではないので、多くの方に試していただきたいです。
とても魅力的なウェッジでしたし、また違うタイプのウェッジも試打してみたいです。
タイトリスト ボーケイデザイン SM5 ウェッジ
- 2014年3月31日
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