ゴルフクラブ試打日記。          

クリーブランド CLASSIC TOUR ドライバー

クリーブランド CLASSIC TOUR ドライバー 
今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは クリーブランド CLASSIC TOUR ドライバー です。
Miyazaki Kusala Black 61

シャフトは Miyazaki Kusala Black 61 カーボンシャフト です。
ロフトは9.5度、クラブ長さは45.25インチ、シャフトフレックスはS、トルクは3.5、シャフト重量は61g、バランスはD4、キックポイントは手元調子、クラブ総重量は310gです。
正面

とても懐かしい感じがするクリーブランドのニュードライバーです。
私たちパーシモン世代には、とても嬉しく感じるデザインです。
何と言いますか、見るからに落ち着くことができます。
ビギナーの頃の懐かしい思い出が次々と蘇ってきました。
今とは違い、あの頃はスコアや方向性は気にせずに、とにかく『ブッ叩いて』いました。
100球のうち、何球かは芯を喰って、心地よい感触を楽しむことができれば、それで満足でした。
側面

今は、白いヘッドや、様々なチューニング機能が付いたドライバーの人気が凄いですが、このドライバーはとてもシンプルです。
それどころか名前の通り、とてもクラシカルな感じがします。
ただ単に昔のデザインに戻しただけならば、これだけクラブのレベルが上がっている今では、多くの支持が得られないと思いますが、海外で大人気だということで、目に見えないところにたくさんの技術が組み込まれているのだろうと思いました。
氷氷氷氷氷氷

Miyazakiのシャフトといえば、 これまでも『雪』や『水』がありましたが、今回は『氷』です。
この文字の連打がとても個性的です。
友人の話によると、今、Miyazakiシャフトは海外で大人気なのだそうですが、海外の方は、この文字の連打をどのように感じておられるのでしょうか?
Head made In China  Shaft made In Japan

シャフトに貼られているシールには『Head made In China  Shaft made In Japan』とありました。
その下に『Assembled in USA』とあったので、アメリカで組み立てられたのだということが解ります。
つまり、海外製のヘッドと日本製のシャフトとのコラボドライバーなのだと思いました。
アメリカも日本同様、人気シャフトメーカーが多い中、それでも日本製のMiyazakiシャフトの人気が高いということはさすがだと思いました。
私もスリクソンのドライバーでMiyazakiシャフトを経験していますが、とても気に入っています。
310 ULTRALITE

トゥ側に『310』とありました。
何を示す数字なのでしょうか?
それとも特に意味は無くて、モデル№に過ぎないのでしょうか?
CLASSICのマーク

とてもカッコいいエンブレムのような物が組み込まれていました。
伝統や歴史を感じさせますし、何だか気持ちが引き締まります。
パーシモンテイストのヘッド

あらゆる角度から見ても、懐かしい『パーシモンテイスト』が感じられます。
フェースは結構ディープフェースだと思いました。
シャローバック形状

しかし、ヘッド後方は薄くて、いわゆる『シャローバック形状』です。
『ディープフェース』&『シャローバック形状』のドライバーには、これまでも何度も出会ってきているので、親しみやすい感じがしました。
昔のシャローバック形状のドライバーは頼りないものがたくさんありましたが、最近のシャローバックドライバーは頼れるものが増えてきたように思います。
ネック長さ

『ネックの長さ』は、ここ最近のドライバーの中では、かなり長い方だと思います。
シャローさを感じさせるヘッドではありますが、操作性も高めているのかな?と思いました。
顔

『顔』は、やはりパーシモンを思い出させる、とてもクラシカルなデザインです。
白いヘッドが多い今は、こういった懐かしい色がとても新鮮に感じられますし、昔のパワー全開で打っていた頃を思い出したせいか、今日はいつもよりも力が漲ってきたような気がしました。
『パーシモンカラー』と一口に言っても、『黒』に近い色や『こげ茶色』『赤いに近い色』など様々ですが、このドライバーはとても黒に近い茶色でした。
パーシモンヘッドの海外メーカー(特にマグレガー)は、昔から私の憧れだったのですが、今日は何となくその記憶が蘇ってくるようでした。
ただ、このドライバーは、実際はパーシモンヘッドではないので、『見た目が均一』だな・・・。と思いました。
どういうことかといいますと、昔のパーシモンヘッドは『木目模様』がひとつひとつ違っていて、それがとても個性的で同じモデルでも『美しい模様』と『そうでない模様』がはっきりと分かれていました。
なので、同じメーカーの同じモデルのドライバーでも、『全く同じ』ということはありませんでした。
まさにクラブも『生き物』だったのだと思います。
私はメーカーなどにもこだわっていましたが、それ以外にも『木目の美しさ』でドライバーやフェアウェイウッドを選んできました。
パーシモンの生産地は強度などから『北米産のパーシモン』が多かったのですが、パーシモンヘッドのドライバーで球を打っているときに、
このドライバーもきっと厳しい寒さで鍛えられて締まった木質になったんだろうな・・・。
と、よく思っていました。
今の高品質なチタンドライバーが多い時代には、考えにくいことかもしれませんが、クラブによってはフェース面が凹んでしまったり、ヘッドの一部が欠けてしまったり、割れるということもありました。
また、木なので湿気には弱く、ソールにビスで組み込まれていたバックルが浮き上がってしまうようなこともありました。
そんなことを思い出しながら、このドライバーを改めて眺めてみると、やはり『金属のヘッド』だな・・・。と思いました。
それと、せっかくパーシモンを思い出させるデザインなのだから、できればもう少し『立体感』というか『小顔感』が欲しいな・・・。と思ってしまいました。
ヘッド後方が伸びているように思いましたし、こういった形状はやはり『クラシック』というよりは『現代風』というニュアンスのほうが近いように思います。
クラウンマーク

クラウンマークでもある、このClassicの文字がとてもオシャレです。
今は昔に比べ、クラウンマークが付いているドライバーが少なくなったように思います。
私はクラウンマークがあってもなくてもどちらでも構わないのですが、左右に曲げるイメージを持ちやすいのは『無いドライバー』です。
『ヘッドを真っ直ぐ引く』とか『スイートエリア』を意識しやすいのは、クラウンマークが『あるドライバー』なのかもしれません。
振り感

素振りをしてみても、予想よりもしっかりとした感じで、とても振りやすいと思いました。
やはり『米国仕様』だからでしょうか?
このシャフトのフレックスは『S』ということでしたが、かなりしっかりとした『S』だと思います。
日本メーカーの多くのドライバーの軟らかすぎる『S』に慣れていると、このドライバーがとても硬く感じられます。
硬すぎて振れない・・・。ということもなく、むしろブレる感じがしないので、タイミングが取りやすいのですが、このドライバーを硬く感じられる方は結構いらっしゃるのではないでしょうか?
『X』くらいの硬さに感じられる方もいらっしゃるような気がします。
ただ、せっかくこれだけしっかりとしているのだから、もう少し重量があってもいいな・・・。と正直思いました。
振っていて『重量感』が、少し足りない感じがしました。
ヘッドはよく効いています。
ヘッドバランスが大きめのドライバーを好まれる方には、とてもタイミングが取りやすいのではないでしょうか?
構え感

ボールを前にして構えてみると、とても好印象でした。
構えてみるまでは、少し『フックフェース』になっているのかな?と思っていたのですが、実際はそんなことはありませんでした。
むしろ、上手い具合に逃がしていけそうだな・・・。と思いながら眺めていました。
ヘッド後方が少し膨らんでいるせいか、『直進性』が強いのかな?と思いました。
この美しい『パーシモンカラー』が『適度な重量感』を与えてくれ、力を上手く込めて打てそうな予感がしました。
ボールを曲げるイメージも持てましたが、その曲がり幅はやや小さ目にイメージできました。
とにかく、『すごくいい空気』が私の周りを包んでいるようでした。
試打を開始しました。
フェース面

『打感』は柔らかめで好感がもてました。
何と言いますか『マイルド』な打感だと思いました。
当然と言えば当然なのですが、やはり昔の『パーシモン』&『糸巻きボール』の、芯を喰った時のあの『くっつく感じ』ではなく、今風の『球離れの早い』打感ではありますが、これはヘッドや素材によるところなので、仕方ないですし、この打感もすごくいいものだと思います。
手に嫌な衝撃が残ることもありませんでした。
打球音

『音』は少し高めではっきりとしているのですが、大きすぎないので全く不満はありませんでした。
むしろ気持ちを乗せていきやすい、集中力を高めてくれる音だと思いました。
『フィーリングの三原則』を『構え感』『打感』『打球音(インパクト音)』の3つだとすると、構えた感じはクラシカルな感じで、打感と音はモダンな感じがしました。
打つ前のフィーリングと打ったときのフィーリングの差があるところが面白いな・・・。と思いました。
バックフェース

『安定性』という点では、このような『薄さ』を感じさせるヘッドで、しかも『シャローバック』なので、かなり直進性が高く、ミスに対しての寛容さもあるのかと思っていたのですが、実際はやや違った印象をもちました。
シビア過ぎるドライバーではありませんが、それほど極端な寛容さは感じられませんでした。
ミスにはミスとはっきりと感じさせてくれるドライバーだと思います。
最近の寛容性の高いドライバーにたくさん出会ってきたせいか、このドライバーにはある意味『正直さ』のようなものを感じました。
ドライバーに『直進性の高さ』や『ミスに対しての寛容さ』を求めておられる方には、やや敷居が高く感じられるかもしれません。
シャフトも、車で例えるならば、いわゆる『レーシングタイプのハンドル』といった感じで『遊びが少ない』ような印象をもちました。
ただ、先ほども書きましたが、私としてはもう少し重量感があったほうが、このドライバーの特性をもっと活かせたような気がしました。
シャフトの『しっかり感』と『重量感』のバランスが少し合っていないように感じました。
軽くて軟らかいシャフトも難しいですが、軽くて硬いシャフトはまた違った意味で難しく感じます。
今は『300g未満』のドライバーも多いですし、そういったドライバーを日頃から使い慣れておられる方には、このドライバーは重く感じられるのかもしれませんが、私がこれまで出会ってきた、たくさんのドライバーのなかでは、それほど重量感あるほうだとは思いませんでした。
やはり、これも『好み』や『慣れ』といったところも大きく左右するとは思うのですが・・・。
ヒール側

『球のあがりやすさ』という点でも、予想していた以上に高くあがり過ぎない感じがしました。
シャローな形状なので、高~くあがってしまうのかな?と思っていたのですが、実際は少し違っていました。
弾道も高すぎず、『高弾道』というよりは、どちらかというと『中・高弾道』といったところかな?と思いました。
しかし、これはやはり、この装着されているMiyazakiの性能も強く反映されているのだと思いました。
球を自らが積極的に上げてくれるシャフトではないですし、重量感はそれほどありませんが、ある程度プレイヤーにスキルを要求してくるのかもしれません。
見た目の印象よりもタフに感じられる方も多いのではないでしょうか?
シャフトを『棒』のように感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
飛距離性能

『飛距離性能』という点では、好みが明確に分かれるような気がします。
シャロー系のドライバーの中でも、はっきりとした『ヒッター向け』といっていいように思います。
ある程度のヘッドスピードがないと、球があがりきらずに距離を稼いでいくことができないように思われます。
見た目の印象よりも敷居の低いドライバーではないと思いました。
しかし裏を返せば、ヒッタータイプの方で、『低スピン系』で飛ばしていきたい方には、とても魅力的なドライバーといえるのではないでしょうか?
あまり吹き上がる感じがしないので、気持ちよく叩いていくことができます。
『吹き上がり過ぎ』『球のつかまり過ぎ』を気にしなくていいので、スイングにも心にもブレーキが掛かりません。
それが結果的に距離を伸ばしていけるように思います。
幅広い層に向けたドライバーではありませんが、このドライバーが合う方には、すごく心強い存在となってくれるのではないでしょうか?
シャフトも、また違ったタイプにすれば、もっと敷居も低くなるような気がします。
操作性

『操作性』という点では、私は最初あまり期待していなかったのですが、思いのほか扱いやすいドライバーだと思いました。
シャローな感じ(特にシャローバック形状)の印象が強いので、直進性の強さを予想していたのですが、とても『曲げやすい』ドライバーです。
球がつかまり過ぎないので、私のようなフッカーにはとても安心できます。
左右どちらにも曲げて打つことができましたが、どちらかといえば『フェード系』が打ちやすいドライバーだな・・・。と思いました。
今のドライバーの中でも、『球のつかまり』がそれほどいいほうではないので、ハードヒッターの方でもスライスに悩んでおられる方には難しく感じられるかもしれません。
今たくさん出会うことができる『スライス軽減』『スライス撲滅』ドライバーとは、大きく性格が異なります。
『スイング軌道』や『イメージ』『精神状態』が、そのままボールに反映されやすいドライバーだと思います。
Cleveland CLASSIC TOUR DRIVER

難し過ぎるドライバーではありませんが、決して一般的な敷居の低いドライバーだとは思いませんでした。
ミスヒットに対する寛容さも、それほど大きくなく、ヘッドスピードやミート率も、ある程度要求してくるドライバーだと思います。
形状的には、やや『オートマチック系』に見えたのですが、実際の性能は『マニュアル系』に近いと思いました。
ドライバーにオートマチック性を求めていきたい方には、多少難しく感じられるかもしれません。
しかし、球筋をある程度自分でコントロールしていきたい方には、見た目以上の親しみを持ちやすいのではないでしょうか?
こういった操作性の高さが、いわゆる『クラシック』という名称に相応しいと思いました。
クリーブランド クラシック ツアー ドライバー
 
『日本仕様』に慣れておられる方には、やや手ごわいと感じられるかもしれません。
『米国仕様』に慣れておられる方には、比較的オーソドックスといいますか、ノーマルなタイプに感じられると思いますが、このドライバーがピッタリとマッチする方には、まさに『手放せない一本』になるのではないでしょうか?
価格設定もかなり高めなのではないか?と思っていたのですが、予想以上に低価格でコストパフォーマンスにも優れていると思いました。
今は色々なカラーのドライバーが登場してきていますし、今年のマスターズチャンピオンのババ・ワトソン選手のピンクカラーはとても衝撃的でした。
私がピンクのドライバーを使うことは、おそらくないと思いますが、ルール上、問題ないのであれば、どんどんカラフルなドライバーが出てきてもいいと思っています。
ただ、そういったなかで、今回のこのドライバーのような『パーシモンカラー』には、特別な思いがありますし、今日はいつも以上に体にパワーがみなぎっていたように思います。
『色が人の心を左右する』ということは昔から言われてきていることですが、今日は改めてそのことを痛感しました。
テーラーメイドが白いヘッドのドライバーを発表して、他社が追随したように、今回のこのクリーブランドの『パーシモンカラー』を他のメーカーからも発売されると嬉しく思います。
このドライバーの人気が爆発すれば、いずれ『日本仕様』として発売されるのではないか?と思うのですが、その時は是非一人でも多くの方に、このドライバーの性能を堪能していただきたいです。
見た目は過去に『タイムスリップ』した感じですが、性能は『最先端』の高性能なドライバーという感じがします。
このドライバーにまた出会うことがあれば、何度でも試打したいと思いましたし、他のメーカーのドライバーとの比較もしてみたいです。
とてもいい気分で練習場を後にすることが出来ました。