今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは キャロウェイ FORGED ウェッジ です。
シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは64度、クラブ長さは35.125インチ、シャフトフレックスはS300、シャフト重量は125g、バランスはD4、クラブ総重量は483gです。
キャロウェイのとてもカッコいいウェッジです。
キャロウェイのウェッジは、これまでもかなり高性能で、そのレベルの高さを感じていましたが、このウェッジもとてもいい雰囲気を持っています。
今日はこのウェッジを試打する機会に恵まれたのですが、ロフトが58度と、この64度の二種類があったので、まだ未体験の64度のウェッジを試打してみることにしました。
私はこれまで最高でも、60度までしか手にしたことがないので、64度というのは、まさに『未体験ゾーン』です。
どんな感じなんだろう・・・?とワクワクする気持ちとロフトがありすぎるせいで、逆に難しいんじゃないかな・・・?という不安な気持ちと半々でした。
しかし、こうして見ていても、形状的にもすごくオーソドックスですし、奇をてらった感じはしません。
ウェッジやアイアンには絶対に持っていて欲しい『シャープさ』が、このウェッジにも見られます。
シャープではありますが、『角張っている』というよりは、どことなく『丸み』を帯びている感じがします。
よく見てみると、トップラインが少しだけ肉厚になっています。
こうすることでスピンを効かせやすくなるように、微妙に高重心になっているのでしょうか?
いずれ、ソール部分に最初から穴が開いたウェッジが、限定でもいいから発売されても面白いのではないかな・・・?と、ふと思ってしまいました。
ソール幅は、やや広めな感じがしますが、特に広すぎる感じはしません。
とてもポピュラーな幅だと思います。
昔からヒール部分が狭くトゥ側に向かって、だんだんと広くなっていくモデルもたくさんありましたが、このウェッジはどちらかというと真っ直ぐに近いです。
こういった形状も、これまで数多く観られてきました。
『フェースターン』をイメージしやすいのは、ヒール側が絞っている感じのタイプですが、こういった形状のウェッジにもいい思い出がたくさんあるので、すごく好感がもてます。
軽量過ぎたり、よほど構えづらいタイプでない限り、ウェッジには難しい・・・。と感じるものは私の場合無いのですが、このウェッジはそんな中でも、かなりイージーで、どちらかというと『オートマチック系』なのではないかな?と思いました。
ネックの長さも、しっかりとキープされていますが、特別長いとも短いとも思いませんでした。
ウェッジらしい長さがきちんと保たれています。
ロングネックを難しそう・・・。と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、使い慣れてくると、とても頼りになりますし、手に馴染みやすくなります。
『計算が立ちやすい』のも、ある程度『首の長さ』がキープされているウェッジだと思います。
『溝規制』されて、スピンをある程度維持していく為には、ボールの性能は勿論、クラブにもある程度重心が高いほうが有利なのかもしれません。
『ボールの低スピン化』が原因なのかどうか解りませんが、今は昔のような『スルーボア』や『極端なショートネック』は全くといっていいほど見かけなくなりました。
『顔』は、比較的ノーマルな感じでした。
ティアドロップ系でありながら、やや『四角顔』が混ざり合っている感じかな?と思いました。
よく見かける顔だとは思いましたが、正直思わず見惚れてしまうほどの美顔だとは思いませんでした。
グースが弱いところは、私的には安心感があります。
テンションが上がり過ぎることも、下がってしまうこともなく、一定のテンションを保ったままショットできるのではないかな?と思いました。
店員さんの説明によると、このウェッジはこれまでのキャロウェイのウェッジと同様に、ロジャー・クリーブランド氏の設計だということですが、今のクリーブランドのウェッジは誰が設計しているのかな?と、ふと考えてしまいました。
有名な設計家が設計したウェッジもいいですが、今はあまり知名度が高くなくても、いいウェッジはたくさんあるのだと、すごく感じます。
特に『地クラブ』と呼ばれるメーカーのクラブには、本当にいいものが多いです。
ゴルフクラブには『有名』『無名』は性能的には、全く関係ないことなのだと思います。
このウェッジのスコアラインが細くて、数が多いのも特徴のひとつだと思いました。
数をかぞえてみると、22本ありました。
数が多ければ多いほどスピンが掛かりやすい・・・。ともいえないと思いますし、ルールによって色々な制限があるなかで、各メーカーが色々な工夫をこらしてくれているところはとてもありがたいと思います。
私はこれまで数多く出会ってきた、オーソドックスな感じのスコアラインが好きですが、このウェッジにも好感がもてました。
『ミーリング』は入っていなかったですし、スコアラインを指で触ってみても、引っ掛かる感じはしません。
『食いつく』感じでなく、やや滑る感じかな?と思ったのですが、フェース面を斜めに使っていきたいタイプのウェッジだと思いました。
フェース面を斜めに指でなぞってみると、微妙な引っかかり感を感じました。
ボールを前にして構えてみて、まず感じたのが、その『据わりの良さ』です。
おおっ。と思わず声が出てしまうほど、この据わりの良さに心が揺さぶられました。
今はたくさんの高性能なウェッジがありますが、これほど据わりのいいウェッジは、そう多くありません。
『64度』というロフトも私にとって未体験の領域ではありますが、こうして構えてみる限り、これまでと特に大きく変わった感じもせずに安心して構えることができました。
ソール部分には、この独特の丸みがあり、それがこの据わりの良さを演出しているのでしょうか?
バンスの効きも弱めで、フェースを開いて構えたりしても、リーディングエッジが強く浮いてこないので、私はすごく安心感をもちました。
ウェッジによるアプローチにも、低く出してギュギュッとスピンを掛けていくイメージもあれば、ボールを上手く拾いフワッと上げていくイメージなどもありますが、このウェッジは間違いなく後者です。
『最高のロブウェッジ』ではないかな?と思いました。
私はロブショットの練習が大好きなので、今日はとても楽しい時間が過ごせそうな予感がしました。
試打を開始しました。
『打感』は、とてもソフトで好感がもてました。
軟鉄らしい心地よい打感が楽しい時を演出してくれます。
アイアンだけでなくウェッジでも、やはり『最高の素材』は軟鉄なのだと改めて思いました。
『ボールの喰いつき感』はあまり感じなかったのですが、思っていた以上に滑る感じはせずに、むしろきちんとホールドしてくれているように感じました。
これも『ハイロフト(64度)』のおかげなのかな?と思いました。
スピンの効きも、なかなかいい感じがしました。
ロブウェッジなので、『スピンの強さ』というよりは、半分『高さで止める』ということになると思うのですが、ボールに強い回転が掛かっているように思いました。
『上から潰す』というよりは、このウェッジの場合、ボールの下半分を上手くフェースに乗せてこすり上げていく・・・。というイメージが私には合っているように感じました。
このウェッジは勿論『新溝ルール適合』ですし、そのルールの範囲内で、かなりスピンが効くように設計されているのだそうですが、あくまでも『スピン性能』という点では、私はこれまで出会った他のメーカーのウェッジに魅力を感じました。
しかし、それはロフトが違うので、同じロフトで試してみないと解らないことでもあるのですが・・・。
『安定性』という点でも、このオーソドックスな形状と、やや『ヘビーめ』な重量のおかげで、1球目からイメージしたところにボールを着地させていくことができました。
ラインも出しやすくて、かなりオートマチックに打っていくことができました。
グースを好まれる方には、やや難しく感じられるところもあるかもしれませんが、私はこういったタイプが好きなので、ナチュラルな感じでラインを出していくことができました。
見た目はとてもカッコいいウェッジですが、寛容性も高く、かなり敷居が低いウェッジといえるのではないでしょうか?
球を打ち続けていて、このウェッジが『ハイロフト』であることを忘れてしまうほど、すごくイージーに感じられました。
球もかなりあがりやすくて、この高さが上手く球の勢いを殺してくれているのかな?と思いました。
普通に打っていくだけで、自然と『ハーフロブ』みたいな形になってしまいます。
フェースを開いて意識的にロブを打ってみても、すごく打ちやすいです。
それに加え、この据わりが良くて、ソールも適度に滑ってくれ、これだけあがりやすいロフト(64度)だと、ロブショットが苦手な方でも、すごく易しく感じられるのではないでしょうか?
実戦でも、こういった高性能なロブウェッジが幅を利かせるようになると、いずれUSGAやR&Aが『ロフト規制』をかけるかもしれない・・・。と思ってしまうほど、このウェッジには魅力を感じました。
『飛距離性能』という点では、明らかに飛びませんが、この『飛ばないのがいい』です。
すごくいいです。
最初から飛ばないので、微妙な距離幅が、かなり鮮明に頭の中に浮き出てきて、はっきりとイメージして打つことができました。
自然と高さも出るのでランも少なく、実戦でもアグレッシブに攻めていけそうな予感がしました。
実戦では、ロブショットでなければならない場面は、それほど多くないですし、殆ど『ピッチショット』『ピッチエンドラン』『ランニングアプローチ』で対応していけます。
しかし、ごくたまにどうしてもロブで攻めていきたい場面に遭遇することがあります。
そういった場面はたいていピンチであることが多いのですが、こういったウェッジだと、そのピンチをチャンスに変えることができるのではないかな?と思いました。
『14本以内』という本数制限でバッグに入れられないこともあり、なかなか使う場面が多くないなかで、きちんとスパイスの効いた存在になってくれるのではないかな?と思えてきました。
『操作性』という点でも、このウェッジの長所が存分に感じられます。
ウェッジに求められる性能のなかに、『開きやすさ』『ソールの滑りやすさ』というのがあると思うのですが、このウェッジはその大切な性能が、かなり優れています。
私はウェッジを少し開いて使いたいタイプなので、今日はすごく易しく感じられました。
最初から、これだけロフトが寝ているなかで、それをさらに寝かせることになるので、かなり距離を抑えていくことができます。
『点で攻めていきたい』時には、すごく活躍してくれそうです。
キャロウェイといえば、私は昔から『ビッグバーサ』のイメージが強いですし、どちらかといえばドライバーやフェアウェイウッドの印象が強いです。
しかし、ウェッジにも素晴らしいものがたくさんありましたし、私も数本愛用してきました。
そのウェッジは『新溝ルール不適合』なので、今は使うことがないのですが、このウェッジは今すぐにでもコースで使ってみたい・・・。と思えるほど高性能で親しみやすい部分を強く感じました。
今年のマスターズで、フィル・ミケルソン選手が驚くようなロブショットを打ったのがとても印象深いのですが、このフォージドウェッジを使ったのかな?と思いました。
全体的に、かなりバランスのとれた高性能なウェッジでした。
これまで何度か出会ってきた『激スピンウェッジ』だとは正直思いませんでしたし、その気になれば、もっとスピン性能はあげられるんじゃないかな?と思ったのですが、それ以外はまさに『最先端』をいっているのではないかな?と思いました。
地クラブメーカーのように『手作り感』は感じず、『オートメーション化』された感じもしましたが、それが価格に反映されているのではないかな?と思いました。
日本的な雰囲気も感じますが、海外で生産されているのでしょうか?
この高性能でありながら、かなりコストパフォーマンスが高いと思いました。
私も是非一本所有しておきたいと思いました。
『64度』というウェッジは、今の私に必要か?ということも正直少し考えましたが、『新しいゴルフ』を作っていくうえで、とても力になってくれるのではないかな?と思いました。
他のロフトも候補に入れながら、是非バッグに一本入れておきたいです。
このウェッジのおかげで、今日はとても楽しい練習ができました。
キャロウェイ FORGED ウェッジ
- 2012年6月21日
- キャロウェイ
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