今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブはキャスコ ビッグスーパーハイテン TARO ドライバー です。
シャフトは ATTAS×TARO です。
ロフトは9度、クラブ長さは44.75インチ、シャフトフレックスは6S、シャフト重量は65g、トルクは3.8、バランスはD3、キックポイントは中調子、クラブ総重量は322gです。
久しぶりに出会った、キャスコのドライバーです。
最近はウェッジのイメージが強いのですが、ドライバーも個性的な物が多いように思います。
ただ、これまでのドライバーよりも、さらに強い個性が感じられます。
シャフトがピンクなので、ババ・ワトソン選手を思い出しました。
今はシャフトもすごくカラフルになってきましたが、あまり見かけない色です。
私はオーソドックスな黒やグレー系統の色が好きなのですが、このようなカラフルな色も面白いな・・・。と思いました。
柔らかい印象を与えてくれます。
『Taro』というネーミングに少し驚きました。
ゴルフクラブは昔から色々な名前がつけられていますが、Taroというのはとても珍しいです。
人名の『太郎』のことなのでしょうか?
もし、そうだとしたら、さすがは日本メーカーだな・・・。と思いました。
次のモデルは『次郎』かな?と思ってしまいました。
または、レディスモデルで『花子』が登場してくるのかな?と思いました。
いずれにせよ、とてもインパクトのあるネーミングです。
ゴルフクラブの名前には、英語が使われることが圧倒的に多いですが、何も全て英語にしなくても、『和名』といいますか、日本の名前でもいいと思っています。
ソールにある、この丸いものはどのような効果が期待できるのでしょうか?
ウェイトの役目を果たしているのでしょうか?
それとも、単なるアクセサリーに過ぎないのでしょうか?
デザインも、すごく個性的です。
今はあまり個性が強くないクラブが多いので、このドライバーはすごくインパクトがあるように見えます。
こうして見ると、ディープ感よりはシャロー感のほうが感じるのですが、ソールの丸みがとても綺麗だな・・・。と思いました。
チープな感じは一切しません。
高級感もありますし、丁寧に作られているのが、よく解ります。
すごく『繊細』といいますか、『澄んだ』感じがしていたので、日本製なのかな?と思い、尋ねてみたら、やはりその通りでした。
今は日本のメーカーでも、海外生産が圧倒的に多いので、珍しく感じます。
『Assembled in Japan』が多くなりました。
『Made in Japan』は少なくなりました。
つまり海外で生産された物を日本で組み立てているということになるのだと思います。
品質や性能がきちんとクリアできていれば、どこで作られていてもいいと思いますが、やはり日本製は特別です。
今は海外生産でも、昔ほど安価ではなくなってきたこともあるので、無理に海外で作らなくてもいいのでは?と思うこともあります。
かなりのショートネックです。
ヘッドも大きく見えます。
今ではポピュラーになった『調整機能』も付いていません。
ソールのほぼ全面に、『テトラポッド』のような模様がありました。
これには、どんな意味があるのでしょうか?
単なるデザインに過ぎないのでしょうか?
細かいところまで、すごく丁寧にデザインされている感じがします。
バックフェースには『Heart Beat golf』という文字が記されていました。
つまり、そのまま訳して『心の鼓動 ゴルフ』ということでいいのでしょうか?
メーカーの熱い思いが伝わってきそうです。
キャスコはドライバーのイメージはあまり無いですが、このドライバーにすごく気合いが込められているように思います。
この独特なフェース面のデザインにも、目が行きました。
全くといっていいほど見たことがないデザインです。
この模様にも、キャスコ独自の高い技術が組み込まれているのではないでしょうか?
セミシャロー形状といっていいと思います。
今はシャロー系のヘッドが多いので、それらと比べると、多少厚みもありますが、やはり全体的にはシャローな感じがします。
球がよくあがりそうです。
このオリジナルグリップは、いい感じでした。
ソフトさがありながらも、滑りにくい感じがします。
手にフィットしやすいタイプのグリップです。
顔は、やや特徴的でした。
トゥ側が『たんこぶ』のように膨らんでいます。
この顔は強い個性が感じられます。
私はオーソドックスな顔が好きですが、この形状にもメーカーの意図があるのだろうと思います。
見とれるような男前だとは思いませんでしたが、強い違和感などはありませんでした。
素振りをしてみると、いい感じでした。
最近の『Sシャフト』の中では、すごくしっかりとした印象をもちました。
日本市場向けの『Sシャフト』は『軟らかい』というのが、もはや常識のようになっていますが、このシャフトは違います。
色もピンクですし、ハードそうな印象はなかったのですが、実際はすごくしっかりしています。
とても硬くて、また重くて振り切れない・・・。という感じは全くしませんでしたが、この『しっかり感』は『希少価値』ともいえるほど珍しいと思いました。
『本当のS(スティッフ)』だな・・・。と思いました。
このシャフトが純正だったとしたら、メーカーはかなりユーザー層を絞り込んでいるのではないでしょうか?
今、市場に出回っている『標準的な』ドライバーとは、明らかにスペックが違うので、素振りをしてみて、敬遠される方もいらっしゃるかもしれません。
もっと軟らかいタイプを求められるかもしれません。
人によって、かなり好みが分かれるところだと思います。
構え感は、まずまずでした。
見とれてしまうようなことはなかったですし、いいイメージが強く出せた・・・。ということはなかったのですが、特に苦手意識は芽生えませんでした。
『何となく』なのですが、ボールを左に巻いてしまいそうな感じがしたので、『気持ち』逃がし気味に打っていかなければいけないような気がしました。
なかなかナチュラルには振らせてもらえないような感じがして、少し緊張しました。
大きなミスにはつながりにくそうだったのですが、自分がこれから打つ球筋のイメージがもうひとつはっきりとせずに、少しモヤモヤした気分になりました。
ひとつ深く呼吸をして、集中力を高めていくことにしました。
試打を開始しました。
まずは、この『甲高い音』が耳に入ってきました。
正直、ちょっと馴染めない音でした。
結構大きい音なので、周りにもはっきりと伝わります。
私にとって大きすぎる音なので、インパクトを調整したくなりました。
このドライバーはスペック的にも、『叩ける要素』がいっぱい詰まっていますが、『音』は違うな・・・。と思いました。
『叩ける音』ではないと思いました。
実際に球を打つ前までは、このような音がするとは思っていなかったので、ちょっとだけ驚きました。
私はもっとおとなしめの音のほうが好きなのですが、これくらい大きい音のほうが飛んでる気がして好きだ・・・。という方もいらっしゃるかもしれません。
これだけ叩ける要素がありながら、この音だけはバランス的に合っていないような気がしました。
違うメーカーのボールでも試してみたのですが、やはり同じでした。
このドライバーの『基本スペック』に対する『音のズレ』を感じました。
『打感』は、ややしっかりめでした。
すごく硬いというほどでもなかったのですが、インパクトの衝撃はしっかり手に残りました。
普段、チタンドライバーのソフトな打感に慣れているのか、このドライバーの打感はいつもと違うな・・・。と思いました。
これが『スーパーハイテン』の打感なのでしょうか?
『球のあがりやすさ』は、標準的でした。
シャフトが結構しっかりしているので、やや低めの弾道が出やすいのかな?と思っていたのですが、実際はそれほどでもありませんでした。
『中高弾道』といったところでしょうか?
しっかりとキャリーを稼ぐこともできました。
ヘッド形状(シャロー)の印象通りの高さでした。
『飛距離性能』は、まずまずでした。
ボール初速が速くて、弾道も力強いです。
すごく高いポテンシャルがあると思うのですが、今は他のメーカーのドライバーも、かなりのハイレベルなので、特別抜きん出ている感じはしませんでした。
『音』がいいと、もっといいインパクトが迎えられたような気がします。
球数をこなしていっても、いっこうに慣れませんでした。
それよりも構えただけで、『音に対する不安』を感じるようになってしまいました。
インパクトが緩んでしまい、いいイメージを出すことができませんでした。
『操作性』という点では、球のつかまりが思っていたよりも良かったので、私はフック系のほうが打ちやすく感じられました。
イメージよりも大きく左に曲がりました。
スライス系の球にも挑戦してみましたが、思っていたよりも小さい曲がり幅でした。
今日は音にちょっとひるんでしまったので、少し合わせにいきすぎてしまったところもあったのですが、全体的に大きなマイナス要素はありませんでした。
外観の良さ(特に仕上げの丁寧さ)が、印象的でした。
他のメーカーではなかなか出会うことが無い、『しっかりとしたスペック』であるのも、魅力的でした。
フレックスはSですが、結構しっかりとしているので、人によっては『SX』か『X』くらいに感じられるかもしれません。
ピンクのシャフトの印象とは大きく異なるスペックでした。
ピンクのシャフトもいいですが、同じスペックで違うカラーが用意されているのかな?と思い、尋ねてみたのですが、このピンクだけとのことでした。
黒いヘッドとピンクのシャフトの組み合わせが、とても新鮮でした。
今はヘッド素材の殆どがチタンですが、このドライバーは違っているのも魅力的でした。
他のメーカーと違うことをする・・・。ということは、私たちユーザーにとって、とても魅力的なことです。
そういったクラブの中から、これからのゴルフライフを共にするような相棒に出会えるような気がします。
このドライバーはフィーリングなどが、私にはちょっと合いづらかったのですが、こういったタイプのドライバーをこれからも発表し続けて欲しいと思いました。
これだけ丁寧に作られていて、メーカーの深い研究もあると思いますし、おまけに日本製なので、かなり高価なんだろうな・・・。と思っていたのですが、やはりその通りでした。
その値段に見合う風格をもったドライバーだと思いました。
球を打つ前に、そのクラブに対しての興味がどんどん無くなってしまうこともありますが、今日はそんなことはありませんでした。
購買意欲が刺激されることは無かったのですが、これからもキャスコのクラブには期待していきたいです。
キャスコ ビッグスーパーハイテン TARO ドライバー
- 2014年9月27日
- キャスコ
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