今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは カムイ TP-07s AERO ドライバー です。
シャフトは QUADRA FIRE EXPRESS 65 です。
ロフトは10度、クラブ長さは45.5インチ、シャフトフレックスはX、シャフト重量は69g、トルクは3.5、キックポイントは中調子、クラブ総重量は314gです。
とてもカッコいい、カムイのニュードライバーです。
昨年出会ったKP-Xというドライバーは、とても印象深いドライバーでした。
このドライバーも、どちらかといえば『タフ系』といいますか、しっかりとしたスペックだという感じがします。
黒と白のモノトーンな感じが、とてもオシャレです。
高級感をすごく感じます。
何と言いますか、すごく『静寂感』を感じますし、リラックスできます。
ヘッド後方に2つのウェイトが組み込まれています。
こういったところは、もうすっかりお馴染みになりました。
ソールの中央部分が少し凹んでいるのですが、これは何らかの理由があるのではないでしょうか?
トゥ側も明らかに凹んでいます。
そして、そこには『AERO CAVITY』と記されています。
おそらく空気抵抗を減らすように設計されているのだろう・・・。ということが容易に想像できます。
昔から、空気抵抗を減らす為にヘッドの形状を工夫するということはたくさん実施されてきました。
私が一番先に思い出すのは、ヨネックスの『エアロナ』というドライバーです。
昔はヘッドが小さいほうが、空気抵抗が減るので有利だ・・・。という考えの元に小さめのドライバーがたくさんありましたが、今では全く逆のラージサイズが主流です。
ヘッドを小さくして空気抵抗を減らすことよりも、シャフトを長くしてヘッドスピードが速くなるようにし、その長くすることによって難しくなるところをヘッドのサイズを大きくすることによってカバーすることのほうが理にかなっているのでしょうか?
昔は『200ccクラス』でも、かなり大きく見えていましたが、今ではルールの上限である『460cc』に満たない大きさが『小顔』と呼ばれるようになっていると思います。
アイアンやウェッジはそれほど大きくならないのに、ドライバーだけがどんどん大きくなってしまいました。
ちなみに、このドライバーのヘッド体積は『460cc』ということなのですが、シャロー感があまり強くないぶん、それほど投影面積は大きく見えませんでした。
ヘッドに立体感を求めたい私は、こういったタイプのヘッドにはとても好感がもてます。
ネックの長さは標準的だと思いますが、やはり多少厚みが感じられます。
叩けそうな雰囲気がすごくします。
『ディープフェース&セミディープバック』といったところでしょうか?
素振りをしてみると、適度なしっかり感と走り感が上手く調和がとれている感じでリズムよく振っていくことができました。
このヘッドの独特な形状がどれだけ空気抵抗を減らすのかは、感性の鈍い私には感じ取ることができなかったのですが、振りやすいことは確かでした。
ボールを前にして構えたとき、少し違和感を感じてしまいました。
形状的にはとてもオーソドックスで、どちらかといえば『洋梨型』に見えたのですが、構えづらく感じてしまいました。
それは、このヘッドの形というよりは、フェース面が見え過ぎてしまっているところが原因だと思いました。
ロフト10度のせいかな?と思ったのですが、フェース面が見え過ぎる感じで、ちょっと打ちづらそうだな・・・。と思ってしまいました。
上げようとしないで上がり過ぎてしまう弾道を私は好まないので、このように感じてしまうですが、高い弾道をイメージしたい方には、こういった構え感のほうが安心して構えられるのかもしれません。
左右に曲げるイメージよりも、弾道の高さが気になってしまったので、まずは高さを出し過ぎないように気を付けて振っていこう・・・。と思いました。
試打を開始しました。
『打感』は好感がもてました。
このようなディープフェースだと、昔から『トランポリン効果』がより強く期待できそうなイメージがあるのですが、実際に球を打ってみても、よく弾いてくれる感じがしました。
弾きのよいヘッドと、走りやすいシャフトの相性はバッチリだと思いました。
『音』も、いい感じでした。
気持ちよく振り抜いていくことができました。
スイングにブレーキを掛けてしまうところが全くありませんでした。
『球のあがりやすさ』という点では、やはり構えたときの印象通り、よくあがる感じがしました。
ロフトが10度ということもあると思いますし、球のあがりやすいファイヤーエクスプレスというシャフトとの相乗効果もあるように思います。
ただタイプ的に見て、やはりスインガータイプの方よりはヒッタータイプの方にマッチしやすいドライバーだと思います。
ある程度叩いていくタイプの方のほうが、合いやすいのではないでしょうか?
『安定性』という点では、まずますだと思いました。
決してシビア過ぎるドライバーだとは思いませんでしたが、構えたときに違和感を感じなかったら、もっとまとめやすかったように思います。
やはりこれは、クラブの性能というよりは、私のメンタル的な部分のほうが大きいように思いました。
球数をこなしていっても、違和感がなかなか薄まっていかないので、どこかノレていない自分がいました。
今度は違うスペックのモデルを試打してみたいと思いました。
『飛距離性能』という点では、なかなかいい感じでした。
ある程度予想していた通りのキャリーを稼いでいくことができました。
高性能ヘッドを作るメーカーのカムイと、飛距離性能に長けたシャフト『ファイヤーエクスプレス』が、その性能の高さを上手く発揮してくれているように思いました。
力強くグーンと伸びる弾道に、頼もしさを感じました。
『操作性』という点では、標準的な感じかな?と思いました。
それほど扱いづらくはなく、むしろ扱いやすい部分も感じましたが、どちらかといえば、あまり意図的に曲げるよりも、できるだけ直線に近いイメージで球を運んでいきたい感じがしました。
変なクセのないヘッドなので、ドロー系の方にもフェード系の方にも扱いやすいのではないでしょうか?
インテンショナルなショットを打つよりも、自分の持ち球で確実にコースを攻めていきたいドライバーだと思いました。
シャローヘッド全盛の今のなかでは、このドライバーはどちらかというとタフな部類に属するのかもしれません。
そういった意味では、このドライバーは幅広い層に対応しているとはいえないような気もします。
ただ、私は昨年試打した『KP-X』のイメージが強く残っていたので、それと比べると、このドライバーがそれほどタフだとは思いませんでした。
このドライバーのシャフトも含めた価格を聞いて、ある程度予想していたとはいえ、やはり驚いてしまいました。
今では10万円を超すドライバーをたくさん目にするようになりました。
大手有名メーカーではシャフトなどにもよりますが、なかなか考えられないことだと思います。
大手有名メーカーのドライバーで、しかも『純正シャフト』装着モデルで価格設定が10万円を超えていた物・・・。というと、私はツアーステージの『X500』というドライバーを思い出します。
このドライバーは『地クラブ』らしい高い精度で作られた、高性能なドライバーではありますが、今は大手有名メーカーで海外生産モデルでもかなり性能が高いので、『コストパフォーマンスの高さ』という点では、そういった海外製に軍配が上がってしまうのかもしれません。
ただ、『所有感』といいますか、他の人があまり持っていない高性能なクラブを持っている喜びのようなものは感じやすいと思います。
カムイは昔から『地クラブメーカーの雄』でしたし、根強いファンの方がたくさんいらっしゃいます。
そういった方々にも、このドライバーはとても受け入れられやすいのではないでしょうか?
正直言って、私は購買意欲はあまり湧かなかったのですが、また出会う機会があれば、是非試打してみたいです。
カムイ TP-07s AERO ドライバー
- 2012年4月1日
- カムイ
- 前の記事へ
ホンマ BERES IS-02 アイアン