ゴルフクラブ試打日記。          

オノフ アイアン

オノフ アイアン 
今日は、このゴルフクラブ試打しました。
試打クラブは オノフ アイアン の7番 です。
N.S.PRO 850GH

シャフトはN.S.PRO 850GH”>N.S.PRO 850GH です。
ロフトは30度、クラブ長さは37インチ、シャフトフレックスはR、トルクは2.1、シャフト重量は86g、バランスはC9、キックポイントは中調子、クラブ総重量は401gです。
正面

オノフらしい、とても落ち着いた感じでセンスのいいデザインのアイアンです。
派手さはないですが、このシックな色合いがとても美しいです。
トゥ側とヒール側に『TUNGSTEN』と、はっきりと表示されているのがとても珍しいと思いましたし、ある意味潔い感じがしました。
これまでは、ウェイトが組み込まれていても、あまりそれを感じさせないようになっているものが多いですが、このアイアンにはそれがはっきりと表示されています。
こういったことはアイアンだけに限らず、ユーティリティなどでも、よく見られたことです。
そこに『オノフの個性』を感じます。
すごく打ちやすくなっていても、外見ではそれをあまり感じさせないようになっているのがいいと思っていたのですが、このアイアンはまずこの第一印象で易しくなっている・・・。ということを目で訴えかけているようになっているのではないでしょうか?
側面

かなり『易しさ』を感じさせるアイアンではありますが、全体の形状もいびつになっていません。
むしろ、かなり整っている感じです。
シャープさはあまり感じませんが、いい感じでフィーリングを出していけそうな予感がしました。
彫りの深さ

『彫り』は、かなり深いです。
私はアイアンに、この『彫り』の部分を求めてはいないのですが、これくらい深く彫られていることに安心感を持たれる方はとても多いのではないでしょうか?
それくらい、今ではすっかり『ポケットキャビティ』は市民権を得たような気がします。
練習場やコースでもよく見かけます。
この『ポケット』の効果は、とても大きいのだと思いますが、私は『使用後の掃除のしづらさ』という点で、購入意欲が湧いてきません。
しかし、そういったことよりも、まずは『易しさ』を求めておられる方がとても多いと思いますし、だからたくさんの同じような形状のアイアンを見かけるようになっているのだと思います。
ソールのウェイト

この角度から見ても、ソールに異材(タングステンウェイト)が組み込まれていることがよく解ります。
こういったところは、最近ではタイトリストのアイアンに見られたところです。
やはりメーカーが違っても、最近のアイアンは同じような傾向にあるのだと、つくづく感じます。
それと同時に、ミスに対して物理的に易しくするには、この方法が今のところベストだからでしょうか?
ソール幅

『ソール幅』は、やや広めな感じです。
最近はワイドソールのアイアンにたくさん接してきているので、このアイアンが特別広いとは思いませんでしたし、今のアイアンの中では普通くらいなのかもしれません。
しかし、あくまでも私の感覚では広めです。
ネック長さ

ネックも予想通り、短めですし、太さを感じます。
こういったところは、これまでもたくさん出会ってきました。
かなりの低重心アイアンだということが解りますし、こうして見ていても『グース』の効きが強く感じられました。
ONOFF アイアン 振り感

素振りをしてみても、見た目よりもかなり軽いですし、ヘッドの効きも弱いです。
『D1』や『D0』といったアイアンは、これまでもたくさん出会ってきましたが、このアイアンは『C9』です。
スチールで、このバランスが出るのは珍しいな・・・。と思いました。
まるでカーボンシャフトのバランスです。
スチールでありながら、カーボンのフィーリングで振っていけるように作られているのでしょうか?
ちょっと前まで、カーボンでもいかにスチールのフィーリングを出していけるか?ということが課題だったと思うのですが、今は色々な優れたシャフトが開発され、逆転現象も起きているのでしょうか?
構え感

ボールを前にして構えてみると、ヘッド全体の大きさは感じましたが、それほどクセのある顔だとは思わなかったので、構えづらくはありませんでした。
できれば私はもっと『コンパクト感』を求めていきたいですが、この大きさを好まれる方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
『グース』も効いてはいますが、これまでたくさん出会ってきたアイアンと同じくらいなので、特別難しそうな感じはしませんでした。
繊細なイメージをあまり出せなかったのですが、いい意味でアバウトに打っていけそうな感じがしました。
練習場だからできることではありますが、まずは、やや『ノーカン気味』で打ってみることにしました。
しかし、やはりイメージを出さないまま球を打つということは、とても不安なことですし、何となく背中が『むずがゆい』感じがしました。
心にややブレーキが掛かっているようにも感じられました。
ダフらないように一生懸命で、インパクトした後にフィニッシュが想像できませんでした。
試打を開始しました。
フェース面

『打感』は、比較的ソフトなほうだと思いました。
見た目とてもカッコいいアイアンですが、それに見合ったグッドフィーリングなアイアンです。
まさに『大人のシブさ』といったところかな・・・。などと考えていました。
トゥ側

球も、とてもよくあがります。
打つ前から感じていたことではありますが、全くタフなアイアンではないと思います。
ダウンブローで激しいスピンを掛けてボールを浮かせる・・・。というよりも手前から楽に拾っていけるアイアンといっていいのではないでしょうか?
多くのことを求めないアイアンだと思いました。
バックフェース

『安定性』も、かなり高く、最高レベルの『イージーアイアン』といっていいのではないでしょうか?
『慣性モーメント』だけを大きく求めていくならば、もっといびつな形になってしまうと思うのですが、それ以上に『構えやすさ』という点が大切になってくるので、そういった意味でも、このアイアンは構えやすさも犠牲になっていないですし、物理的な易しさがかなり優れているアイアンだと思いました。
少々の打点のブレは気にせずに、そのまま打ち抜いていける感じがしました。
色々なところに当たっても、弾道が結構まとまっていたので、かなり寛容さのあるアイアンだと思いました。
ただ、そういった長所のある反面、どこでヒットしているのかが、なかなか解りづらい感じがしました。
私的には、フィーリングがなかなか活かせなかったので、『結果オーライ』で打っているところがありました。
飛距離性能
 
『飛距離』が優れているところも、このアイアンの大きなウリのひとつだと思います。
アイアンでも易しく飛ばしていきたい方には、かなり魅力的に感じられるのではないでしょうか?
球も浮きやすいですし、高さも得られるので、キャリーを稼いでいきたい方にピッタリだと思います。
私はこれくらい飛んでしまうアイアンはコースでは怖くて使えないですし、やはりこれまでのノーマルな飛び過ぎないアイアンを求めてしまいますが、軽く振っても距離を落としたくない方には、かなり魅力的に感じられるのではないでしょうか?
見た目はとてもカッコ良くてシブいデザインでありながら、『球のあがりやすさ』『ミスへの寛容さ』『飛距離性能』が、かなり優れているアイアンだと思いました。
操作性

『操作性』という点では、これだけ安定性が優れているので、少し難しく感じるところもありました。
普通に打っているときは何とか打てたのですが、曲げようとすると、この軽さからか、最初のうちはちょっとダフってしまいました。
やはり不自然なことをしているのだと思いましたし、クラブの特性に合わないことはあまりやるべきではないのかな?と思いました。
ヒール側

かなりイージーなアイアンですし、今年もそういったアイアンにたくさん出会ってきました。
それらの中には、やや苦手意識を持ってしまう物も決して少なくなかったのですが、このアイアンにはそんな苦手意識はあまり感じませんでした。
勿論かなり軽いので、気を抜いてしまうと思ってもみないようなミスをしてしまうこともあったのですが、それは私の気合いが足りないからであって、このアイアンのせいではありません。
むしろ、これだけ易しいのに、それを上手く打てない私の技量がまだまだ未熟なのだと反省しました。
オノフ アイアン

大きなミスが出にくいアイアンであることは間違いないところだと思いますし、この高性能を活かしてイージーに攻めていくべきなのだと思いました。
最近のオノフのアイアンの中では、私はオノフ フォージドアイアンが気に入っていて、これまでも何度も試打を楽しんできました。
やはりアイアンは『軟鉄鍛造』が、最高の素材・製法であると思うのですが、一方でこのような違った素材のアイアンの高性能化も見逃せません。
私はゴルフをやめるまで軟鉄アイアンしか使わないと決めていますし、ゴルフを始めた頃から軟鉄アイアンだったので、私のゴルフキャリアは軟鉄アイアンで始まり、軟鉄アイアンで終わるのだと思います。
そういった意味では、このアイアンを私は購入することはありませんが、性能的にはとても優れていると思いました。
ONOFF IRON

アイアンには、まず『易しさ』を求めておられる方には、とてもおすすめしたいアイアンです。
それでいながら、とてもカッコいいですし、美しさも犠牲になっていません。
打感も悪くないですし、球もあがりやすいです。
私は微妙なフィーリングが出しづらかったのですが、このアイアンでいいフィーリングを出していける方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
私が今年出会った『イージーアイアン』の中では、間違いなく『トップクラス』に入るスグレモノです。
オノフらしい、『センスの良さ』が光ったアイアンでした。