今日は、このゴルフクラブを試打しました。
試打クラブは アキラプロダクツ PROTOTYPE アイアン KS-201 の7番 です。
シャフトは ダイナミックゴールド です。
ロフトは34度、クラブ長さは36.5インチ、シャフトフレックスはS200、バランスはD2、キックポイントは元調子、クラブ総重量は437gです。
アキラプロトタイプらしい、とてもカッコいいアイアンです。
一目見て、すごく惹かれるものがありました。
このシンプルさがたまりません。
ヒッティングポイントの後方が少し凹んでいます。
これまで肉厚になっているものが多かったのですが、このアイアンは違います。
あまり重心を下げ過ぎないで、スピンを掛けやすくしているのでしょうか?
この部分が凹んでいても、充分に肉厚は保たれています。
こうして見ていても、かなりシャープな感じがします。
『マニュアルタイプの安心感』といったらいいでしょうか?
オートマチックタイプのアイアンとは全く異なりますが、こちらの言うことをすごく聞いてくれそうな気がします。
シャープさは感じますが、完全にキャビティアイアンですし、それほどのシビアさは伝わってきませんでした。
『彫りの深さ』は結構浅めな感じがします。
この部分があまり深かったり、厚く感じてしまうと、実際に球を打つ時も、こちらの『読み』や『気持ち』といった部分が上手く入らずに、やや『アバウト』に打ってしまうことも多いです。
これまでそういったアイアンはたくさんありました。
しかし、このアイアンには上手くこちらの思いやイメージといったものが上手く伝えられそうな予感がしました。
『アキラ』のクラブは、あまり出会う機会がないのですが、好感度の高いクラブが多いです。
『ソール幅』は、最近のアイアンの中では、狭い部類に属するでしょうか?
しかし、昔のように狭すぎる感じはしないですし、最近もこれくらいのアイアンにはよく出会ってきているような気がします。
『ホーゼル』も、しっかりと長さがキープされていますが、それほど長すぎる感じはしません。
『程よい高重心』といったところでしょうか?
すごく扱いやすそうな雰囲気が伝わってきます。
ソール幅がワイド過ぎたり、『ショートホーゼル』や『スルーボア』といったアイアンに扱いづらさを感じて、苦戦された方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
そういった方々には、このようなアイアンはすごく魅力的に見えるのではないでしょうか?
ドライバーなどにも言えることですが、必ずしも『低重心』=『易しい』という公式は成り立たないことを、これまでの経験で解っているので、こういったタイプのアイアンにはすごく好感が持てます。
アドレスした時のイメージがシャフトからヘッドに伝わって、最終的にフェース面まで行き届く時に、ある程度ホーゼルがあったほうが、より伝わりやすいように思うのですが、このアイアンはそういった意味でも、すごく好感度が高いです。
ボールを前にして構えてみても、予想通り、すごく構えやすいです。
まさに『シンプル・イズ・ベスト』といえます。
昔ながらの馴染みのある『顔』をしていますし、これから打つ球の予測が容易に立ちます。
左右どちらにも打ちやすそうですし、すごく敏感に反応してくれそうな感じがしました。
私はこういったタイプのアイアンを構えていると、すごく安心感を感じるのですが、やや小振りなヘッドなので、ラージサイズアイアンを好まれる方には、少し不安を感じられるかもしれません。
ただ、私としてはすごく弾道のイメージがしやすかったので、とても安心感を持ちました。
試打を開始しました。
『球のあがりやすさ』という点では、決して誰にでも上がりやすく感じるタイプのアイアンではないですし、かなり好みが分かれそうな気がします。
しかし、見た目通りのしっかりしたアイアンなので、打ち込んでいきたい方には、すごく打ちやすく感じられるのではないでしょうか?
ある程度のヘッドスピードを要するのかもしれませんが、決してタフ過ぎないアイアンです。
グースがきつくなく、ストレートネックなので球を拾いやすく、遅れる感じがしなかったので、私はそこに易しさを感じました。
最近のアイアンの中でも、高重心な部類に属すると思うのですが、このようなタイプのアイアンのほうが易しく感じられる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
『打感』も、なかなかいい手ごたえを感じることができて好感が持てました。
こういった打感なら、打球の行方が気にならないので、ヘッドアップが早くなりすぎることはないと思いました。
ある程度の方向性を把握しやすいフィーリングです。
昔ながらの高フィーリングアイアンに感じられる打感です。
『安定性』という点では、ややシビアな部分も感じられました。
外見からも見て取れますが、決して大きなミスを容認してくれるアイアンではありません。
『スイートエリア』も、結構狭い感じがしました。
『マッスルバック』とまではいかないものの、キャビティアイアンの中では、かなりマッスルバックに近いアイアンといえるのではないでしょうか?
アイアンに『ミスに対しての許容量の大きさ』を求めておられる方には、やや合いづらいアイアンといえるような気がします。
『飛距離性能』という点では、こういった『プロトタイプ』のアイアンなので、それほど『飛び優先』という感じはしませんが、『距離を刻む』ということを確実に行える感じがしました。
しっかりと落とし場所をある程度特定しやすい感じがします。
あくまでも理想なのですが、アイアンは落とし場所の真上から真っ直ぐにボールが落ちていく・・・。といった、まるでパラシュートが降りているようなイメージを持つことができたらコースでもすごく安心できると思うのですが、こういったロフトが寝ているアイアンには、そういったイメージを持ちやすいです。
ストロングロフトアイアンには、決してイメージできない打球です。
キャリーもランも少しでもたくさん稼いでいきたい方には、合いづらいかもしれません。
『飛び系アイアン』ではなく、はっきりと『刻み系アイアン』といえると思います。
『操作性』は抜群だと思いました。
この見た目の美しさから、打つ前からその雰囲気はすごく伝わってきたのですが、実際に打ってみてもその通りの、絶妙なアイアンです。
かなりイメージに乗せやすい感じがします。
こういったところは、以前試打した『K-101』というアイアンにもいえるところです。
左右どちらにもすごく反応してくれます。
最近はアイアンもドライバーのように、なかなか曲がりにくい感じの物が多いですが、このアイアンはそういったアイアンとは、はっきりとタイプが異なります。
アイアン本来の姿といってもいいような気がします。
アイアンはドライバーのようにティアップして打つことは、ティショット以外は無いですし、ライが悪かったり、中途半端な距離を打たなくてはいけなかったり、時には自分の持ち球で勝負できないことなど、さまざまな状況で真価が問われるクラブだと思うので、そういった意味でも、こういったフィーリングをつかみやすいアイアンには魅力を感じます。
アイアンでも『直進性』を求めていきたい方には、難しく感じられるところもあると思いますが、『曲げて攻めていきたい』方には、かなり頼れる相棒になってくれるのではないでしょうか?
久しぶりに出会ったアキラプロダクツのアイアンでしたが、第一印象の良さがずっと最後まで変わることなく、とても好感が持てました。
最後までずっといい印象が続いていきました。
『プロトタイプ』というと、いかにも難しそう・・・。とか、タフそう・・・。と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、このアイアンはそれほど敷居が高すぎる感じはしませんでした。
勿論、ラージサイズアイアンのような易しさはないのかもしれませんが、それ以上に自分のイメージに乗せやすい・・・。というところが、こういったタイプのアイアンの大きな長所だと思います。
とてもアイアンらしいアイアンだと思いました。
『小顔』のアイアンが好きな方、アイアンショットを磨いていきたい方、易し過ぎるアイアンに違和感を持っておられる方、上昇志向の強い方などには、すごくマッチしたアイアンといえるのではないでしょうか?
ゴルフクラブには、その物理的な性能は勿論ですが、『美しさ』がないと、魅力が大いに半減してしまいます。
そういった意味でも、このアイアンはすごく魅力的に感じられるアイアンです。
『プロトタイプアイアン』ということもありますし、より幅広い層を意識して作られたアイアンではなく、あくまでも『プロが使用する』という前提の元で作られているアイアンなのだと思います。
なので、クラブがプレイヤーに求めてくるものも大きいのかもしれません。
しかし、私は昔からこういった雰囲気のアイアンが好きなので、今日は思っていたよりもたくさん球を打っていました。
また何度でも試打したくなるアイアンでしたし、仲間たちにも是非勧めてみたいです。
アキラプロダクツ PROTOTYPE アイアン KS-201
- 2011年5月22日
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